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うしろの正面だぁれ
「肝試しなんて誰としたのか?年の近けぇ子供なんて近所にいなかったのに」
確かに。記憶の中の肝試しをした時間帯は夜だった。熊の出る真っ暗な山で、子供だけで遊ばせておくなんてあり得ない。でも、記憶があるのだ。僕以外に誰かいた。そして、鼎造に会った。
「………送り出された。あの祠に」
そうだ。相手は大人の男だった。祠の中に宝物を隠したから探しておいで、と。思い出せない。あれは誰だ?
長い沈黙。破ったのはサクラだった。
「行ってみませんか?あの忠魂碑のある場所に。鼎造さんに、話を聞いてみましょう」




