続編・3
ちょっとお久しぶりです。
まだ、続く予定です。気長にお付き合いいただけたら嬉しいです。
ある晴れた日。
オパールの元に突然の知らせが舞い込んだ。
「私が王弟殿下付きの侍女に?」
余りの出来事に驚きと戸惑いを隠せない。
失敗ばかりのオパールにそんな要人の侍女が務まるのか?
家族の誰もが心配した。それはオパール本人もである。
何故?一介の伯爵家の次女であるオパールに当然ながらコネなどある筈も無く、ましてやどちらかと言えば問題児であるオパールが。
念の為、姉のエメラルドの間違いではないかと問い合わせたが、「次女のオパール嬢で」と念押しされる始末。
「な、なぜ私などが…」
不安に震えさえ出てしまうオパールにエメラルドが「王室の方々が無意味に貴女を指名するとは思えません。何かお考えがあっての事でしょう」と、謹んで引き受ける事を勧める。
元より、伯爵家が王室からの伝令を断われるわけも無く。
不安なまま、指定された日に王城へと馳せ参じた。
着いて早々に案内された場所は、以前に迷い込んだ庭園だった。
そこの東屋に促され、緊張しながら待っていると。
「あれから宰相殿には会えたかい?」
聞き覚えのある声に顔を上げると、先日の殿方が笑顔でオパールを見詰めている。
慌てて立ち上がり礼をとると、「あぁ、堅苦しいのは慣れていないし苦手なんだ。そのままで」片手で制されて、自らも東屋の椅子へ腰掛けると、執事にお茶の用意を言い付ける。
流れる様にお茶とお菓子が並べられ、どうして良いやら状況も分からないオパールに「楽にして。このお菓子は王都て流行っていると聞いたがどうなんだい?」と相変わらずの笑顔で接している。
…が、オパールが仰せつかったのは、王弟殿下付きの侍女だ。
先ほどから執事やメイドに指示しているのは目の前の、この前の親切な殿方だ。
だとしたら、この方こそ「王弟殿下…」気付くと声が出ていた。
「うん。驚かせてすまないね。どうか、僕の願いを受けてくれないかな」
願いとは?オパールを侍女に、ということ?願い?命令でなく?
目の前の殿方、否、王弟殿下を見詰めると「そんなに真っ直ぐ見られると少々気恥しいな」ちょっと顔を赤らめて照れくさそうに笑う。
ハッとして「失礼いたしました!」慌てて立ち上がり頭を下げる。
「あぁ、どうか気にしないでほしい。君にはこの前みたいに普通に接してほしいんだ」
顔を上げるとニコニコと穏やかに笑う王弟殿下。
「あの…何故、私などを?」不躾に訊いてしまい、自分の無礼さに口を抑える。
それでも構わず穏やかなまま、「そうだな…君にまた会いたかったからかな」綺麗な笑みを浮かべながら言われたら免疫の無いオパールは真っ赤になって動けなくなってしまう。
そんなオパールに「先ずは話し相手になってもらいたい」そう言うと綺麗な所作でお茶を飲み、オパールにも勧める。
やっとの思いでお茶を口にすると、少しだけホッとして。
王弟殿下から趣味や好きな物などを訊かれて、(この状況はなんなんだろう)と思いつつ、これからどうなるのか不安ながらも親切な殿方との再会を嬉しく思うオパールだった。
拙いですが、気に入ってくださったら嬉しいです。




