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桃太郎侍。

 翌朝、函館の朝市でご飯を戴く事にした。


 「おっ、根ホッケがあるじゃないか。麻里、朝ごはんこれにしようか。」


 「根ホッケ?ホッケの種類の事、美味しいの?」


 「先ず、食べてのお楽しみだな。」


 凄い、脂でギトギトしている。


 のっているとかじゃない、脂に塗れている。


 「んあー、溺れる!」


 「大げさだな、麻里は。こいつは、ホッケの中でも滅多に出回らないからな。」


 「それで、ほかのホッケ定食の三倍もお値段するのね。何で、こんなに美味しいの?」


 「ホッケは、近海の魚だがある程度周回する。だが、この根ホッケは一カ所に留まって美味い餌を独り占めしているんだ。」


 「へぇ、ユウナみたいね。」


 「どういうことだ?」


 「あの子、手元にお菓子とジュース置いてマンガやゲームばっかりしているもの。」


 「ダメだろう、ちゃんと躾ないと。」


 「私が帰ると、ちゃんとするのよ。ミューちゃんの告げ口で、最近わかったの。」


 「お前も、動物と話せる様になったのか?」


 「やだ、何となくよなんとなく。」


 「食ったら、五稜郭寄ってトラピスチヌに行こうか。」


 「うん!」


 臨時休業…。


 五稜郭は、大規模改修工事の為お休みだった。


 ついてない。


 ちょっと早いけど、トラピスチヌ修道院に行く。


 「おぅ、何だか中世ヨーロッパみたいだな。」


 「ほんと、日本じゃないみたい。ここなら、ちゃんとした聖女様とかいるんじゃない。」


 いなかった、当たり前だのクラッカーだ。


 バター飴やらお土産を沢山、買った。


 思わず時間が出来たので、ホテルをキャンセルして札幌へ向かう。


 イヤー、退屈。


 うちの所以上に、田舎だ。


 大沼公園を過ぎてしばらくすると、海が見えた。


 ここで、遅めのランチだ。


 イカめしを食べるとの事、あの駅弁の?


 そう、ここはイカめしが名物の森町と言う所。


 いただきま~す。


 「ハムッ、んー思い通りの味。」


 「ははは、現地でも変わらんよな。」


 「お腹も膨れたので、レッツゴー!」

 

 麻里も母親として気丈に振る舞っているが、人間なら10代まだまだ甘えたい年頃だ。


 娘があんな調子だから、ついつい大人として扱ってしまう。


 二人きりでいると、実に可愛くて愛でたくなる。


 しかし、どちらかと言えばワシも麻里に甘えてしまっているかもしれない。


 この旅の間、麻里のしたい事やりたいことなるべく叶えてやりたいものだ。


 「あなた、ホタテって送ったり出来るの?」


 「たぶん大丈夫だと思うが、どこに送るんだ?」


 「ユウナの大好物だから、実家に送ろうと思って。」


 なかなか、うまく行かん。


 麻里は、娘の事ばかり考えておる。


 わしは、果報者だな。


 「では、大きな水産物屋に寄ろう。」


 この辺はミネラルが豊富で、大きなホタテがたくさん捕れるらしい。


 麻里が嬉嬉と、大量のホタテを注文していた。


 そのまま、備え付けの食堂で夕飯もいただく事にした。


 「これが、本物のししゃもなの?凄く、大きいわね。」


 「あまり、獲れないらしいぞ。普段食べているのは、厳密にはししゃもでは無いからな。」


 「はふっ、ホタテも大きくて肉厚だわ。焼いても、刺身でも絶品ね。あなた、一杯飲みたいでしょ?」


 「あぁ、ホテルに着いたら先買ったので呑もうかな。お前も、付き合うだろ?」


 「うん、ここお酒も売ってたわよ。買って、行きましょ。」


 楽しい、麻里といると青春が蘇った様でたまらない気持ちになる。


 本当に、麻里を幸せにしたい。


 「おい、そんなに買って大丈夫なのか?」


 「何、言ってんのよ!これくらい、あっという間に無くなるんだから。」


 麻里、お前本当はドアーフじゃないのか?


 エルフも酒好きとは聞いているが、限度は無いのか。


 まっ、やりたい様にさせる事にしたんだ。


 そう言う事だ。



 洞爺湖を望むホテルに、チェックインした。


 「へっへっへ、おい文太!お前、娘を甘やかせ過ぎだぞ。私ばっかりに叱らせて、自分はいいパパのつもりか。あーっ、こらっ!」


 非常に、クセが悪い。


 最初は、にこやかに飲んでたのに。


 ユウナの話になった途端、これだ。


 「いやいや、いつも助かっているよ。麻里がいなかったら、ユウナはダメダメな子供のままだからな。」


 「お前、自分の娘にダメダメとはどう言う事だ。私の愛娘に、文句でもあるんか!コルァ!」


 手に終えん、どうしたものか。


 わしは、麻里を抱き寄せて耳に息を吹きかける。


 「ちょっと、ダメ!イヤッ、アーン!」


 エルフの耳は、ちょっと弄られただけでこうなってしまう。


 まっ、誰にでも触らせる訳では無いが。


 そのまま、ベッドにお姫様抱っこで運ぶ。


 今日も、鬼さんは張り切りますよ。


 何度も何度も、子種を仕込んでしまいました。


 途中から、麻里が止まらなくなって大変でした。


 麻里のしなやかなバディに、ワシも逆らえず精も根も尽き果てました。


 ハイエルフ、最強です。


 鬼さん、完敗です。


 麻里、何やってんの?


 桃から産まれてないから、ひとーつって数え歌言わなくていいからね。


 


 

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