表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/235

眷族会議。4

 別室を借りて、ユウナにおっぱいを与える。


 「チュバッ、ゴクッ、ゴクッ、フゥー。オイチ、ゲッフ!」


 ユウナを抱っこして戻ると、みんなシラーッとしている。


 「ユウナ、何で小っさいままなんじゃ?」


 「あぁ、長。ユウナ、いまだにワンコのままでな。一度も、フェンリルに成れていないんだ。」


 「魔力は、足りておるな。ならば、問題無い。麻里ちゃんのおっぱい飲んでる間は、安心だな。」


 「どういう事、貴方?」


 「麻里のおっぱいを飲んでる間は、魔力が暴走しないという事だ。聖母の力で、制御出来るからな。」


 「なっ、貴方!」


 「パパ、それ言っちゃ駄目な奴。」


 「あぁ、すまん。ここにいる者は、遅かれ早かれみんな知る事になるぞ。」


 「それでも、パパが言っちゃ駄目だよ。ボクが覚醒するまでは、内緒だったのに。」


 「ユウナ、もう皆薄々気づいておるぞ。麻里ちゃんは、ハイエルフだろ。お前の母親になった時点で、みんな納得しておるわい。」


 「だって、ママ。」


 「すまんな、麻里ちゃん。色々、面倒を押し付けて。」


 「いえいえ、私はすごく幸せです。」


 「ボクって面倒なん、長?」


 「自覚せいよ、ユウナ。お前さんがいるから、みんな生きて行こうとしているのじゃからな。」


 「わー、面倒くさっ!」


 「お前が、ゆうな!」


 「長、オヤジギャグ寒いよ。」


 「はっはっは、ほれみんな手伝っておくれ。熊鍋の用意、出来たわよ。」


 「おばば、熊鍋しか無いん?」


 「この子は、黙って食べな。いつまでも、甘やかしてらんないよ!」


 「ミミ、おばばがいじめる。」


 「お前さん、一層わがままになったな。森に、捨てて来るぞ。」


 「わっ、フクロウが喋った!」


 「由香お姉ちゃん、ミミはボクの従魔だから賢いんだよ。」


 「ほう、牙狼族の娘か。やはり、牙狼族はみんな美形じゃな。」


 「まっ、ミミさん。本当の事だからって、そんな…。」


 「さっ、飲んで食べて!」


 民宿と学兄ちゃんの家の間にある集会所を借りて、眷族の大宴会が始まった。


 熊鍋だけとは言わず、山海の珍味やら各種アルコールも存分に振る舞われ盛り上がった。


 「えー、ここに大体のもの達が集まった。眷族代表として、鬼族の文太殿から挨拶してもらおう。」


 「皆の者、長きに渡って耐え忍ぶ事辛酸であった。都を離れて、千年余り。未だ、帰れる見通しは無い。いや、帰る必要も無いかも知れん。狸族が、江戸に打ち立てた王国によって天孫族は壊滅した。その後、我が女王様はこの里を守り抜く為江戸に多大な献上をして来た。屈辱で、あったろう。その後は、推して知るべし。南方から、エルフの民が狸族を追いやって今の日本がある。女王様も、ハイエルフを迎え入れてこの里を守って来た。しかし、八瀬の童子が大戦の後この蝦夷を圧迫したのだ。我等が望むは、平穏な暮らしだけ。それすらも、許されぬらしい。ダム造成で、里の大半が失われた。反対行動をした麻里の両親のハイエルフや眷族、さらに女王様も無残な最後を遂げた。怨嗟は、又新たな火種を産む。今のままで、良い。王女を守りて、慎ましく生きて行こう。」


 「天孫族や八瀬の童子に、一矢報わないのか?」


 「それが、なんになる?奴らは、又天孫族と証して偽者をどこからか呼ぶだけだ。」


 「しかし、このままでは我等とて追いやられるのでは無いか?」


 「そうならない様に、眷族が団結すればいい。ユウナは、その

象徴だ。」


 「王女様は、覚醒しておらんだろ?」


 「だから、どうした。その為に、麻里と私がそばに居る。」


 「なる程、聖母様か。文太殿、戦闘種族のお前さんが王女様の父親になったのは聖母様の為か?」


 「それもあるが、ユウナが愛おしくてな。少しでもユウナとおれば、駄目になるぞ。」


 「お父さんのバカ!」


 ユウナを膝の上に抱き上げて、頭を撫でる文太。


 「確かに、そうだな。狐族の報告次第だが、様子を見るか。なんにしろ、文太殿が首長なのだ。しっかり、しておくれよ!」


 「パパ、偉いの?」


 「なんだ、ユウナ。そんな意外そうな、顔して。」


 「だって、パパいつもニマニマして気持ち悪いんだもん。特に、ママといると。」


 文太と麻里が、一緒に声を荒げた。


 【ユウナ!】


 ボクが上座に祭り上げられている隙に、由香お姉ちゃんが慎吾お兄ちゃんとしっぽりやっていた。


 しょうがない、生きて行く世界が違う。


 又、振られた。


 「ユウナ、泣くなよ。」


 「ミミ、ボクも空を飛びたい。」


 「飛べるでは、ないか。」


 「あっ、そうだった。ものの例えだよ、えへへ。」



 昨晩は、民宿に泊めてもらった。


 ボクは、ママの胸の中でぐっすり眠った。


 「ユウナ、北海道に一緒に行こうね。」


 「ううん、行かない。」


 「何で、新婚旅行だからって気を遣わなくていいのよ。」







 

ユウナ、頑張れ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ