早起き。
こちらも、早起きしました。
まどろむ一時、寒い!
「ユウナ、布団剥がさないで。今、何時?」
「4時だよ、早起きするって言ったじゃん。何で、二人共裸なのさ?」
「今、起きるから。布団は、戻して!」
全く、小っちゃい子供は休みになると元気だ。
あぁ、腰が•••。
頑張り過ぎよ、貴方。
ガウンを着て、下に降りる。
暖かい、薪ストーブが焚かれている。
たらいにお湯を張って、牛乳を温めている。
お皿に、移してみんなに配っている。
ユウナも、カップに入れて飲む様だ。
「ママも、飲む?」
「ありがとう、少しでいいわよ。」
わっ、ぬるい!
「ユウナ、あんまり温かく無いわよ。」
「みんなが、火傷しちゃうじゃん。」
あんたがな。
でも、えらいわね。
「お父さん、遅いよ。もう、みんな待っているよ。」
「おぅ、早起きじゃの。着替えたら、行くかな。」
「あなた、朝ごはんは?」
「ギルドで、用意してある。除雪作業は、厳しいからな。」
この町の南部は、豪雪地帯である。
一晩で3メートルくらい、積もるなんてざらだ。
ギルドは冬になると、暇になる。
夫の会社も、冬はそれほど仕事が無い。
そこで、冬の除雪作業を市から委託されているのだ。
これは、ユウナの発想らしい。
直接公務員として作業員を雇うより、委託させれば上手く行くと。
再来年からは、ゴミ収集も委託事業にするらしい。
夫はユウナの意見に従い、ゴミの中間処理施設を作っているとの事。
ユウナが実際に視察した産廃業者を参考に、図面を書き上げたんだって。
後は、最終処分場の許可申請を取るだけだと。
これからは、建築や土木などの公共事業は儲からない。
どんどん、新しい事業を興さねばならないって。
子供に、言われてもなぁ。
はい、ギルド到着。
朝から、活気がある。
私は、厨房に行って食事の用意を手伝う事にした。
そこには、見慣れた顔があった。
「先輩、お久しぶりです。」
「ヒィ、麻里ちゃん帰ってたの?」
そんなに身構えなくても、取って食べたりしないわよ。
「昨日、こっちに。」
「あれま、社長の奥さんかい。ずいぶん、若くて綺麗だこと。」
もう、本当の事をそんな大きな声で言わなくても。
「はい、夫がいつもお世話になっております。」
「ユウナちゃん、こんなに綺麗なお母さんで良かったね。」
「アイ!」
小っちゃいユウナを見て、誰も何も言わない。
「お手伝い、しますね。ユウナ、邪魔にならない様に向こうでミューちゃんと遊んでなさい。」
「アイ!ママ、おやつ食べていい?」
「ミューちゃんに、エサあげたらね。」
「ミューちゃん、お姉ちゃんと向こうで遊びましょ。」
「すっかり、懐いているね。本当の、親子みたいだよ。あら、包丁使うの上手ね。社長、いいお嫁さんもらったんだ。」
「ママ~、これ持って来たでしょ。」
そうそう、デザートにとリンゴを沢山持ってきていた。
小麦粉をまぶして、バターでソテーする。
「今どきの若い子は、おしゃれだね。由美ちゃんも、見習いな。」
「麻里、後で色々料理教えてね。」
「モフモフ、させてくれたらね。」
「もう、この変態!」
大量の豚汁とおむすびに燻りがっこ、そして林檎のソテーが完成した。
整備を終えた男達が、出発前に集まって来た。
【いただきまーす!】
壮観な、光景だ。
「由美さん、学君は?」
「一足先に、スキー場へ行ったわよ。そう言えば、麻里のお母さん管理人だったわね。今日お休みだから、代わりに学が行っているのよ。」
「そうなんだ、ありがとうね。」
「モフるな!まだ、料理教えてもらってないわよ。その性癖、治らんな!」
「おっ、みんな腹いっぱい食ってけよ!」
【はい、親方!】
「知っている者もいると思うが、妻の麻里だ。みんな、よろしくな。」
「夫や娘が、いつもお世話になっております。皆様、よろしくお願いします。」
「親方、犯罪だよ。うらやましい!」
夫が罰悪そうに、髪の無い頭を掻く。
「それでは、行くか。」
ハクとユキ、それにミューちゃんはギルドで預かってくれるとの事。
そのまま、オリビアに向かう。
途中で車が、高校に寄ってくれた。
少子化の影響で、廃校が決まった。
新規の入学者は、受け付けていない。
三年間お世話になった、学び舎。
色々な事が、思い浮かぶ。
少し、寂寥感にかられる。
「ハムッ、ムチュ、ハム!」
「ユウナ、又お菓子食べてるの。学校、無くなるんだって。寂しいね。」
「うん、お父さんもう話はついた?」
「解体費用をうちが持つ事で、無償提供してくれるそうだ。終わったら、稼働準備するよ。」
「何の、話?」
「ここの敷地を更にして、わし等が使うんじゃ。とりあえずは、メガソーラー発電をする事になっている。ユウナが、考えてくれた事だがな。」
何なん、この子!
「ママ~、のど渇いた。」
「はいはい、林檎ジュースよ。搾りたてよ、あなたも。」
「旨い!」
「おいちい、ママ最高!」
麻里、どこでもエロい。




