大家族。
何ですって!
「メタモルフォーゼ!」
バホン!
あら、ユウナがワンコになっちゃった。
ハクとユキが、ワンコの前で伏せている。
「あなた、あれ…?」
「ユウナ、じゃな!」
ワンコだけど、何だろ?
神々しくて、まともに見ていられない。
「ユウナ、ご飯中よ。ちゃんと、食べなさい!」
えっ、何言ってんだろ私。
「ごめんなさい、ママ~。」
又、チビっ子に戻った。
「うわっ、さすが麻里。やはり、母親じゃのう。」
「ユウナ、月食でも無いのにワンコになってたわよ。」
ハッ、モフモフするの忘れてた。
「うーん、ワンコになってたの?ボク、お月様食べてないのに。ハク、ユキ、何で畏まっているの?早く、ご飯食べな。」
月は、食べれないからね。
「ユウナ、体はどう?おかしい所は、無い?ちょっと、こっちにいらっしゃい。」
「ママ、ボク大丈夫だよ。お父さんまで…。顔、近いよ。お酒臭い!」
「ハクとユキは、何て言ってるの?」
「主様、神力を賜りありがとうございますって。主様って、ボクの事かな。神力って、何だろ?」
餌を食べている二匹を見ても、何もわからない。
「麻里、わしにもユウナを貸してくれ。」
夫が、ユウナを持ち上げて膝の上に降ろした。
「お父さん、ボクって変?」
「いいや、ユウナはずっと可愛いぞ。」
「そうじゃなくて、もう酔っぱらっているの?」
「お母さんも、そう思っているぞ。ユウナは、ユウナのままでいいからな。」
「明日、実家に行きましょう。ユウナ、慎吾が逢いたがっていたわよ。」
「うん、ボクも逢いたい。じいじとばあばにも、逢いたい!」
「麻里、連絡しといてくれ。ユウナ、早起きしろよ。除雪車で、行くからの。」
「わーい、ボクも操縦したい。」
「家のそばは良いが、道はダメだ。免許、取ったらな。」
「あっ、免許!どうするの、ユウナ?」
「この間、全日本選手権に行ったでしょ。審判出来ないから謝ったら、形の演武をやる事になって。そのお礼に、写真入れ替えて大特の免許くれるって。次の誕生日に、発行してくれるって。後ね、ボク居合道三段と剣道4段にしてもらった。」
出たよ、国家権力ねじ曲げる奴。
「ほう、すごいな。ユウナは、お巡りさんに知り合いがいるのかい?」
「うん、警視総監って言う人がボクの弟子なんだって。後、機動隊の道場の名誉師範もしているよ。」
「そうか、皆さんに失礼の無い様にな。」
「アイ!」
そうか、じゃないわ!
「麻里も、こっちにいるうちに免許取ったらどうだ?」
「えっ、向こうで取れないの?」
「住民票がこっちだから、試験は秋田でしないとな。」
「ユウナ、どうやって取ったの?」
「分かんない、警視庁の人が警察庁の人に頼んだって言ってた。ママのも、頼む?」
聞いた私が、馬鹿だった。
「やめて、絶対やめて!でも、自動車学校行っている時間は無いわね。」
「ユウナみたいに、一発で取れば良かろう。実際は、二回行かないとだが。麻里なら、学科は問題無かろう。」
「ちょっと怖いけど、あなたのヒマな時があったらお願いするわ。」
「では、明日実家に寄ったら秋田の事務所に行こうか。ハクとユキも連れて行くから、除雪車は無しだな。」
「えぇー、つまんない!」
「ユウナ、お風呂入って早くお寝んねしましょ。」
「ユウナ、ハクとユキも洗ってやってくれ。」
「うん、行くよ。そっちじゃないよ、露天風呂に行こう。」
「危ないから、慌てちゃダメよ。そこで、脱がない!」
渡り廊下へ、ハクに乗って行ってしまった。
「あなた、ユウナが。」
「心配するな、俺達の娘だろう。」
「そうね、私にもビールちょうだい。明日、何か要る物ある?お土産は、車の中だし。オリビアにも買って来たから、寄ってね。」
「そうだな、ギルドに寄ったら先にオリビアに行こうか。マスター達、ユウナに逢うの楽しみにしてたからな。わしは、麻里に逢えて満足だがな。」
「もう、あなた。」
久しぶりの甘い時間に、我を忘れてしまった。
お互いに浸っていたら、何やら視線のレイザービームが。
「ねぇ、ドライヤーもう1個どこにあるの?」
「えっ、ドライヤーね。無いわよ、お父さんの頭見なさい。」
「あっ、なるほど。」
「おい、麻里~。」
「ハク、待っててね。ユキが、先だから。」
ブラッシングして終わらせると、自分の髪の毛を乾かし始めた。
「ハク、ユキ、今日はお姉ちゃんと一緒に寝ましょうね。ミューちゃんも、一緒だよ。」
嬉しそうに、三匹が戯れる。
「もう、ハクはいつまでも子供だなぁ。ユキを見習って早く大人にならなきゃ。」
「ハクが、前足でユウナをはたく。」
「お前が言うな、ユウナって。面白くないよ、親父ギャグ。ねぇ、ミューちゃん。」
ミューちゃんは、拍手している。
ユキとユウナが、ジト目で見ている。
「ねぇ、あれ?」
「面白いだろ、ユウナの日常だ。」
「私たちも、お風呂入りましょうか?」
「ママ、今日は下で寝るね。」
「寝る前に、トイレ行くのよ。」
「アイ!」
そして、私たちは露天風呂へ消える。
いろんなのと話せるなら、ユウナは何でも知っているのかなぁ?




