お母さんは治癒魔術師。
何故か、広島には行きたくないと言う。
昨日揚げ饅頭をもらった店で、大量にお土産を買っていた。
地方発送出来るとの事なので、夫や田舎の両親に三浦さんの会社にも送る。
また、おやつもらって。
「ユウナ、広島は嫌なの?お好み焼き、美味しいわよ。」
「あそこに行くと、病むから。」
取り憑かれるのか、この子ならね。
「じゃあ、フグ食べたいなお母さん。」
「へっ、怖くないの?」
「大丈夫よ、当たってもお母さん自分で治せるから。」
「うん、わかった。行こ!」
唐戸市場に、やって来ました。
お安い、新鮮ですごく美味しいです。
テッサから皮の湯引きさらには白子、そしてちり鍋〆は雑炊。
から揚げばかり食べるユウナに白子を薦めたけど、いらないって。
ヒレ酒、美味しかったわ。
又、来ようね。
ユウナが帰る前に、巌流島に行きたがった。
宮本武蔵が、佐々木小次郎と闘った所。
「武蔵って、卑怯者なんだよ。」
「剣豪でしょ、立派な本も買いてあるじゃない。」
「五輪の書ね、微妙だよ。死にたくないから、能書き垂れて格好つけてるだけじゃん。小次郎さんは、武蔵の連れて来た輩にぼこぼこにされたんだって。その後、武蔵が小次郎討ち取ったりーって。バカっじゃん。」
「私は、いいと思うけどな。」
「へっ、ズルしてもいいの?」
「正々堂々とやっても負けは、負けよ。お母さんは、安全に勝ってくれるのがいいのよ。」
「ボクは、やだよ。」
「そうね、ユウナはそれでいいわよ。」
このまま、真っ直ぐ育ってほしいな。
今の内は私達がいるから、その内嫌な事も呑み込まざる終えないから。
今日は、博多に泊まるんだって。
まぁ、屋台のラーメン楽しみだわ。
ここは、どこ?
料亭、すごく立派ね。
とんこつラーメンは、出てこないわね。
うーん、美味しい。
水炊き、何このスープ。
持って、帰りたい。
あるのね、マンションに送っておいてください。
ユウナ、喜ばせようと頑張ったのね。
えらい!いっぱい、おっぱいあげるからね。
それにしても、何故小さくなるの?
私のおっぱい、栄養が無くなったの?
次の日、ごぼ天うどんを食べて空港へ。
飛行機で、帰るって。
羽田から、新宿へ向かう。
赤いカードのお店に、行く。
美奈子が、いた。
綺麗、制服が似合っている。
早上がりらしく、遅いランチに誘ってみた。
待っている間に、塩崎さんの所へ行く。
恐らくユウナが小さくなるだろうと、子ども服のラインナップを見せてもらいに来た。
ついでに、私のフォーマルスーツを見立ててもらう。
美奈子と待ち合わせの、パスタ屋さんに行く。
「こっちこっち、ユウナ隣に座りな。」
「美奈子、ありがとうね。」
「うん、麻里もお母さんかぁ。旦那さん、厳ついけど優しそうだったね。」
「お父さん、かっこいいんだよ。」
「そっか、ユウナのお父さんだもんね。ユウナ、何が食べたい。おばちゃんが、ごちそうしてあげる。」
「おばちゃんって、美奈子も同級生でしょうに。」
「おばちゃん、ボク海老クリームパスタ。」
「ユウナ、お姉ちゃんでしょ!」
「どっちもどっちよ、麻里。」
注文も済み、クリームソーダに夢中のユウナ。
「美奈子、これお土産ね。」
「あら、博多行って来たの。美味しそうな明太子、ありがとう。」
「ユウナが、私の誕生日プレゼントだって。」
「あぁ、私用意してないわ。ユウナは、親孝行だね。」
「ここ、ごちそうしてくれたらいいわよ。」
「ねぇ、ユウナちょっと幼くなってない。」
「そうなの、身長も小さくなっているの。」
「なんでかしら、陽介に聞いた?」
「うん、わからないのか曖昧だった。」
「陽介、どう?まだ、わだかまりはあるの?」
「ううん、夫も認めたみたい。この子がどう思っているのかが、いまいちわからないけど。」
「ユウナ、陽介の事好き?陽介ね、おばちゃんの従兄弟なのよ。」
「へっ、美奈子の?そうなの、陽介はボクの事大切にしてくれるよ。何でも買ってくれるし、どこでも、連れて行ってくれる。」
親せきの、おじちゃんか!
「ユウナは、どう思っているの?お母さんに、教えて。」
「まあまあ、好き。」
「前途多難ね、陽介。」
「この子が、相手だからね。」
マンションに帰ると、宅急便の通知が来ていた。
再配達してもらうと、夫からだった。
開けると、オリハルコンの指輪が入っていた。
入籍の時は間に合わず、パールのネックレスをもらった。
「お母さん、何で泣いているの?お父さん、嫌な事した?」
「ううん、お母さんねお父さんを愛しているわ。」
ユウナが、温かいタオルを持って来てくれる。
私も、この子の事考えよう。
陽介に、負けてられない。
上川隆也様の武蔵、カッコ良かったわ。




