父、帰る。
ほろ酔いで、夫に寄り添い帰って来た。
ユウナは、ちょっと浮きながらブゥ垂れている。
駅を降りて、イトーヨーカ堂に来た。
ユウナのご機嫌取りに、玩具コーナーにやって来たのだ。
「これとこれとこれ、買って!」
システムキッチンのオモチャと、白と黒のペアになった熊のぬいぐるみ。
「どれか、一つにしなさい。」
「ヤダ、全部買って!」
「じゃあ、何も無しね。」
「イヤイヤー、お父さん買って~!」
「麻里、買ってやれ。そんなに、高くないだろう?」
「この間、電子レンジのオモチャ買ったばかりでしょ。それに、あなた料理出来ないでしょ。お父さんをだしにしても、ダメよ。」
「もぅ、くそババァ!」
「何ですって、どの口が言った!これか、これね!」
「痛っ、おがーざんゴメンナザイ!」
「クマさん、どっちか一つだけよ。」
「おかーさん、このクマね姉妹なんだ。だから、一緒に連れて帰らないと可哀相だよ。」
「お前は、ぬいぐるみとも話せるのか!」
「お母さんも、その内話せるよ。」
「じゃあ、お父さんが買ってやろうな。」
「やった!」
「もう、甘やかして。」
陽介が、言っていた。
ユウナは、覚醒しない限り10才前後の子供のままだと。
私が授乳しているおかげで、身体は成長しているらしい。
ちなみに鬼族の夫は、30代半ばで成長が止まりそのまま。
エルフは20代半ばで止まるらしいが、ハイエルフの私は10代後半つまり今のままらしい。
ドアーフの彼は、五年で一つ歳を取る換算との事だ。
ユウナの事もあり、かなり調べたみたい。
ユウナは、私のおっぱいを飲まなくなると元の小児に戻るとの事。
恥ずかしいから、どや顔で説明しないでほしかった。
恥ずかしついでに、他種族での子作りについて聞いてみた。
可能であるが、産まれる子供は人間とであれば人間に近い子供が産まれる。
学さんは、正にそうだ。
種族同士であれば、どちらかの特徴が色濃く反映される。
どちら側かは、生まれてみなければわからないらしい。
何だか、陽介が急に賢こになったのでむかつく。
それに、お金持ちなのはあいつ自身なのもむかつく。
ユウナ、いっぱい買って貰いなさい。
オモチャじゃなくて、宝石とかブランドとかよ。
お菓子は、お母さんが買ってあげるから。
車、陽介が買ってくれたの。
ユウナ、グッドジョブ!
お風呂に入れて夕飯食べたら、ユウナはぬいぐるみを抱いてぐっすり寝てしまった。
いっぱいはしゃいで、陽介とも会えて満足したのだろう。
来月末には帰郷するけど、寂しいのに変わりは無い。
私は、すっかり夫に夢中だ。
遠距離も相まって、二人のラブラブは果てしない。
子供は欲しいが、ユウナがいてくれるおかげでそれほど慌ててはいない。
あっ、あなたそんなにおっぱい飲んだらユウナの分無くなっちゃうわ。
私にも、あなたのミルクちょうだい。
「ガタッ!ムゥ、オシッコ!」
「いいよ、わしが行こう。」
「お父さん、オシッコ!」
「ほら、明るくしたぞ。」
「閉めたらダメ、怖い!」
「うん、ユウナ寝るな!麻里、まりー!」
「どうしたの、もうユウナ起きなさい!」
「くピー、スカァー。」
「パンツ上げるから、運んであなた。」
「よっこいしょ、ホゥ。」
「ごめんね、あなた。」
「イヤイヤ、こちらこそじゃ。」
【フフフ、アハハ!】
「私達、幸せね。」
「おいで、姫!」
朝起きると、二人共クマを残しダレていた。
一人、ユウナはミューちゃんとはしゃぎ回っている。
遅い朝ごはんをパン屋さんで食べて、大宮駅に向かう。
「年末は、なるべく早く帰るわね。」
「あぁ、ムリするな。」
「お父さん、又ダンジョン行こうね。」
「冬は、無理だぞ。ギルドも、除雪ステーションに変わっているしな。」
「えー、つまんない。」
「ばーばの、スキー場に行こ。」
「嫌だよ、ボク滑れないもん。」
「じゃあ、練習ね。」
「よかったな、お母さんは指導者免許持っているぞ。」
「ふぇっ、お母さんかっこいい!」
「では、帰るわい。」
「あなた、チュッ!」
「お父さん、トウ!」
「ユウナは、何で蹴るんじゃ。」
【又ねー!】
ユウナが帰りの車中で、旅行に行きたいと言い出した。
何処に?と聞いたら、尾道との事。
なして?時をかける少女の、舞台らしい。
知世ちゃんが、自分に似ていると言われて興味が湧いたのと。
お母さんは、薬師丸さんかなぁだって。
田舎に帰る前に、行く事にした。
兵庫以来の、旅行だ。
そう言えば、お母さんの新婚旅行は?
そうよね、お父さんに聞いてみなくちゃ。
麻里は、やっぱり美少女だよ。




