ママのおっぱい。
「由美、学兄ちゃんの事知ってる?」
「先輩でしょ、ユウナ!」
「いいのよ、ウチらヤンキーのカリスマだからタマは。」
「ユウナ、あんた何したの?」
「何にも、ただタコさんがタイマンするって言うから秒でフルボッコにした。」
うちを締めてた、あの怪獣を秒でフルボッコって。
「あの後熱湯に放り込んで、茹でダコにしたんだよな。」
「はぁ、もうやっちゃダメよ。」
「優しいね、麻里ちゃん。やっぱ、社長の事頼むよ。鬼族だから、難しいと思うけど。」
「由美、やっぱ知ってたんだ。由美も、そっち系。」
「あたしは、稲荷族だよ。耳と尻尾出さなきゃ、気付かれる事は無いよ。どうした、麻里ちゃん。」
「由美先輩、出して!モフモフ、させて~!」
「やめろ、そんなに抱きつくな。何なの、力強いわね。この、駄エルフ!」
「ねぇ、何で知ってるの?ねぇ、ねぇ。」
「だから、離せって!あたしは、狐だから妖眼でわかるんだよ。助けろ、タマ!」
「由美、尻尾出さないと一生離さないと思うよ。」
「マジか!しょうがないな。」
「はぁ、幸せ。モフモフ、最高!耳も、触っていい?いいでしょ!」
「もう、いいだろ!タマ、お前もワンコなんだから触らせてやれよ。」
「ボク、ワンコになれないもん。」
「何で?」
「幼いからだって。」
「ワンコなら、もう大人だろ?」
「ボク、フェンリルらしいよ。」
「だから、あんなに強いのか。じゃあ、まだ赤ちゃんじゃないか。」
「うん、未だにおっぱい飲んでる。」
ジト目で、麻里のおっぱいを見る由美。
「いっぱいモフモフしていいよ、麻里ちゃん。」
「おっ、由美。懐かれてるな、さすが鬼の嫁。」
「酒臭~、おやっさんを見習いなよ。」
「じっちゃん、何でこの村にはいっぱい化け物がいるの?」
「化け物では無いがな、確かにこの村に多いな。昔と言うても、京に都が移った頃じゃ。その地に居ったアヤカシが、人々に悪さをする様になっての。」
「くピー、スカー、スッパー、クピッ。」
「文太君…。」
麻里のお腹の上で、幸せそうにユウナが寝ている。
「まったく、難しい話をすると。」
「赤ちゃんだから、しょうがないのよ。」
「そうか、身体は大きくなったがまだまだ子供かぁ。」
「社長、そうやってると仲睦まじい家族みたいだね。」
「先輩、ありがとう。文太君、決めたわ。私、この子の母になる!あなたも、覚悟決めて!ユウナの父親に、なって!」
「おやっさん、男になれ!」
「麻里、わしでいいのか?わしからも頼む、嫁になってくれ!」
「はい…、あなた。」
「よっしゃー、おやっさん式は合同でやろうぜ。おやっさん持ちで。」
「社長、よろしく!」
「お前ら!」
「文太君、うちの両親説得してね。後、医師になるまで8年間は遠距離恋愛よ。って言うか、母子家庭だから単身赴任ね。」
「うっ、そうか。覚悟は、出来とるよ。婚約指輪は、オリハルコンで作ってもらっていいか。防御魔術を娘に付与してもらうといい。」
「ユウナ、起きなさい。」
「んっ、ママ~。おっぱい!」
「はい、帰ったらママのおっぱいたくさんあげるわね。パパに、ご挨拶しなさい。」
「んっ、パパ。誰?じっちゃん!」
「わしと麻里が、籍を入れる事になった。ユウナお前は元々わしの養女だから、麻里がママだ。」
「本当に!本当に、ママなの?」
「そうよ、今まで通り一緒よ。しばらくは、母子家庭だけどパパに遊びに来てもらいましょうね。」
「うん、ママ~!」
翌日、ユウナは撮影に行き私は文太君にお家に送ってもらった。
文太君が、両親の前で土下座した時は驚いた。
私も慌てて、一緒に土下座した。
両親は思いもつかない展開に、動揺してしまい説明を求める。
「麻里さんを私に、ください。」
「如月さん、とりあえず顔をあげて。中で、ゆっくり話しましょう。」
「麻里、どういう事かな?」
「言葉通りです、私文太君の妻になります。」
「麻里は、学生だね。大学は、どうするんだい?」
「医師になるまで8年間、待ってもらいます。籍は入れるけど、別々に暮らします。」
「如月さん、ユウナの事はどうする?初婚が子持ちだなんて、麻里が可哀想じゃないか。」
「父さん!」
「はい、仰る通りです。けれど、あの子はわしのかけがえのない宝なんです。その宝を託せるのは、麻里さんしかいないのです。ユウナも一緒に、愛してもらいたい。そして、わしは麻里さんをずっと守り続けて愛していたい。」
「条件がある!ユウナと慎吾の事も、真剣に考えてもらいたい。」
「ちょっとお父さん、そんな弱みにつけ込んで。」
「母さん、私もユウナが可愛くてしょうがないんだわ。」
「ハァー、父さんその話は慎吾のこれから次第よ。本当、弱みにつけ込んで浅ましい。」
「よかろう、あの子が他の家にとられる位なら。」
「文太君、真面目に聞いちゃダメよ。」
「わかります、進藤さん。まだ先の事ですが、前向きに考えましょう。」
「おう、わかってくれるか。母さん、一番いい酒持って来てくれ。」
「お父さん、まだ午前様ですよ。」
「いいじゃないか、目出度い話だ。」
「ありがとう、お父さん…。」




