ダンジョン、攻略。
翌朝、ちびっ子達の嬌声で起こされた。
全く、普段なら起こしても寝てるクセに。
「ユウナ、これ俺が使っていいのか?」
「慣れるまでは、それでガマンしてね。ちゃんと、ボクを守ってね。」
フンっすと、慎吾が張り切っている。
あれは、パチンコかな?
18才以下でも、出来るやつね。
「悠那、慎吾、朝ごはん食べなさい。お姉ちゃんも、支度出来たら食べなさい。」
「おはよう、二人共元気ね。」
「おはよう、姉ちゃんあの日か?」
「違うわよ、ガキのクセに!」
「お姉ちゃん、何でイライラしているの?」
「ちょっと、緊張しているのよ。」
「大丈夫よ、深い所には行かないし。ちゃんとギルドに寄って、情報貰うから。」
「そうね、お母さんお弁当ありがとうね。」
ユウナと慎吾が皿洗いしている間に、お弁当とお茶を詰める。
「気をつけてね、無茶したらダメよ。」
【はーい、行って来まーす!】
狩猟組合いやギルドに、やって来た。
朝だし休日なので、結構賑わっている。
「ユウナ、久しぶりだな。」
熊みたいな体つきの若者が、ニコニコしながらやって来た。
「学兄ちゃん、もしかダンジョンに行くの?」
「ダンジョン?いや、最近鹿が畑を荒らしているからな。」
「そっか、最近多いの?」
「ダムが出来てから、人里が街に移ったからな。」
「ねぇ、ダムの辺りの情報教えてよ。」
「いいけど、そっちのきれいなお姉さん紹介してくれよ。」
「学兄ちゃんも、好きだねぇ。んと、麻里お姉ちゃんと慎吾。こっちは、じっちゃんの弟子で学兄ちゃんだよ。」
「初めまして、麻里です。こっちは弟の、慎吾です。よろしくお願いします。」
「本当にべっぴんさんだな。よろしく、慎吾君もよろしくな。」
「おう、仲良くしようぜ!」
「はは、元気いっぱいだな。ユウナ、これダム湖周りの地図だ。それから、この辺りは熊の出没が確認されているから気をつけろ。」
「ありがとう、学兄ちゃんも間違って撃たれないようにね。」
「こいつ!」
学さんが、ユウナを高い高いする。
慎吾も、して欲しそうだ。
「わーい、やったー!」
それから、売店で脛カバーと革手袋を買って車に乗り切む。
新しくきれいになった道路を、ダム目がけて走らせる。
ダムからは、旧道で山奥に分け入る。
かなり奥まで来たのか、道が無くなり車を降りる。
沢のせせらぎを聞きながら、獣道を進む。
「ユウナ、卑怯ね。」
悪路に苦しむ私達を尻目に、宙を浮いている。
慎吾は、ずっとユウナのパンツをニマニマ見ながら何度も躓いている。
「ほら、一応周りの警戒もあるし。」
「ウソ、あんた鼻の方が良く利くでしょ?」
「ちょっと、休憩しようか?」
大きな岩の上が平らになっている所で、休む事にした。
「この辺まで登ると、涼しいわね。ダンジョンまで、後どの位?」
「もう、目と鼻の先だよ。あそこで、植生が変わっているでしょ。あそこが、入り口ね。」
「姉ちゃん、これ食べれんのか?」
「あら、蛇イチゴね。食べれるけど、水で洗ってからにしなさい。」
「さすがエルフ、詳しいね。」
「ユウナも、詳しいでしょ?」
「ユウナ、はいあーん。」
「ありがとう、慎吾。お姉ちゃんにも、あげな。」
「姉ちゃん、ほら。」
あーんってされたら、どうしようかと思った。
装備を整えて、再出発だ。
ダンジョンに入ると、森の様相が一変した。
磁場が狂っている様な、迷っている感じだった。
ユウナが、後ろにしゃがむ様に合図をする。
魔物では無く、普通の猪だった。
こちらが風下なので、気づく気配は無い。
私達に、パチンコとボーガンを構えさせる。
慎吾が、パチンコを弾く。
痛がってこちらを向いた隙に、私がボーガンを放つ。
眉間に刺さると、一、二歩歩いて横倒しになった。
慎重に近づき、ユウナが山刀で血抜きをする。
そして、手早く解体する。
どこから集まったのか、野犬の群れに囲まれていた。
一番大きな一頭が、ユウナの前で仰向けになりお腹を見せていた。
ユウナが撫でてやると、周りも我も我もとお腹を見せる。
ユウナが、食べる分だけしまうと他の所を群れが貪り始めた。
「美味しい?ゆっくり、食べなさい。」
「ユウナ、この子達って?」
「ボクの、眷族だよ。」
「ユウナの、手下か?よし、こっちおいで。」
「沢で汲んだ水を慎吾が、洗ったバケツに入れる。」
慎吾にも、お腹を見せて服従の意を示す。
「よし!」
慎吾が合図すると、順番に水を飲み出す。
慎吾も、わんこなのか?




