ユウナの母。
「下ごしらえも終わったし、悠那遊ぼうか。麻里ちゃん、何してたの?」
「ミュウちゃんと、今はあんなですけど。」
ゲージでぐったりしているミュウちゃんをユウナが、撫でている。
「私、お茶の用意してきますね。」
「じゃあ、買って来たシュークリーム食べましょう。悠那、お手々洗ってきなさい。」
「ワーイ、シュークリーム!」
「お茶を入れていると、ユウナが袋を持って来た。」
「こればっかりね、好きなの?」
「大きくなるって、じいちゃんが言ってた。」
まぁ、間違いない。
ミロは、小っちゃな子の味方だ。
リビングに戻って、シュークリームにパクつく。
「ほら、慌てないの。」
ユウナのお口の周りが、真っ白だ。
丁寧に、舌で舐め掬う。
「本当に、親子みたいね。麻里ちゃん、実年齢誤魔化して無い。」
「三浦さん、私まだ嫁入り前ですよ。」
「んふふ、悠那はご満悦ね。高校の時も、こんな感じ?」
「もっと、ユウナの面倒見る娘がいっぱいいたのかなぁ。基本的に、甘えん坊ですから。」
「そうなんだ、私たちと同じか。スポンサーさんも、悠那と仕事すると喜ぶのよね。」
「ユウナ、私のも食べていいわよ。」
二個目のショートケーキを食べて、涎を流してた。
「ありがとう、お姉ちゃん。」
もう完璧に、お姉ちゃん呼びになっている。
うーん、複雑。
「そう言えば、三浦さん。ユウナに、こんなにお金使って大丈夫なんですか?」
「大丈夫よ、CMだけで年間億に近いお金稼いでいるから。まっ、ネット広告が主だからあまり目立たないけれど。これからは、もっと増えるわよ。はっきり言って、事務所の屋台骨なの。」
「すごい、億って。正直、想像がつかないです。」
「しかも、仕事の展開を自分で考えてくれるの。この子、大学も統計学でしょ。なかなか、お利口さんだわ。」
お利口さんの、レベルじゃない。
何なのかね、うちの子は。
「三浦さん、夕飯何作っていたんですか?すごく、いい匂いがしてたけど。」
「ふふふ、きりたんぽよ。」
「えっ、三浦さんってもしかして出身秋田ですか?」
「そうよ、悠那と小学校から大学まで一緒よ。あっ、麻里ちゃんも中学から一緒か。」
「へぇ、全然気が付かなかった。都会の女性って、思ってました。」
いつの間にか、ユウナが私のお腹で寝ている。
お子ちゃまは、お昼寝が大好きね。
「悠那、寝っちゃったわね。」
「三浦さん、ユウナの事これからもお願いします。」
「どうしたの、改まって。麻里ちゃんも、よろしくね。麻里ちゃんは、悠那の親については知っているの?」
「いいえ、おじいさんが山で拾ったとか。最初は何の冗談かと、思いました。今は死んじゃったみたいですけど、メスの秋田犬に育てられていたっておじいさんが。」
「そうね、犬が死んじゃった時は悠那はしばらく山から帰って来なかったそうよ。おじいさんも、ムリに連れ返さなかったって。怒らないでね、おじいさんがね。」
「なんですか、おじいさんが何かあったんですか?」
おじいさんは、いつも優しくユウナを見守ってくれていた。
「麻里ちゃんが、母親代わりだった秋田犬に似てるって。」
「なっ!」
「プップップ~、ごめんなさい。麻里ちゃんみたいな、美少女に。フッフ、ハァ。」




