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山、買いました ~異世界暮らしも悪くない~  作者: 実川えむ
初春から村は大忙し

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第879話 『緑の牙』

 ヒックヒックと涙を止めようとしている美人のエルフのお兄さんこと、フェルメさん。

 エルフというだけで、あの里を連想してしまうんだけど、彼はなんと|ジェアーノ王国《ラインハルトくんの母国》出身らしい。ジェアーノ王国にも小さいながらも別のエルフの里があるらしく、レィティアさんたちとは、別の一族なのだそう。

 グルターレ商会や、レィティアさんたちの里のことは知ってはいるものの、里自体には行ったことはないらしい。

 その彼にハンカチを渡して呆れているのが、猫獣人の黒髪ボブの女の子。アージアさんというらしい。金髪ボブはメージアさん。二人は姉妹ではなく従姉妹同士だそうだ。

 そしてオロオロしているライオンの獣人(獅子獣人でいいらしい)の少年はジスランというそうだ。

 元々は、フェルメさんをリーダーとしてアージアさんとメージアさんの三人で、『緑の牙』というのがパーティ名らしい。

 帝国の東側、ジェアーノ王国やドワーフの国(ブラッタニア王国)を中心に活動をしているそうだ。今回は依頼でケセラノに来たところで、ジスランくんが苛められているところに遭遇したのだとか。

 ちなみに、ジスランくんを苛めてた獅子獣人は、ジスランくんの本家筋にあたるボンボンらしい。本家筋、というだけあって、一応子爵家の末っ子なのだそうだ。

 曾祖父が子爵家に連なっていたものの、ジスランくん自身は平民で、そんな彼をボンボンがいいように使ってたそうだ。

 獅子獣人といって頭に浮かぶのが、ビヨルンテ獣王国の王家。彼らも同じ獅子獣人だけれど、なんか関係があるのかと思えば、まったく関係ないらしい。

 そこを助けていたところで、私たちの一団が間に入ってしまったと。


「すみません。フェルメ兄さんは見かけと違って、感激屋で」

「感激屋……」

「いや、ただの泣き虫」


 アージアさんとメージアさんに散々言われているフェルメさん。


「でも、フェルメ兄さんが気になったことは、これでわかったんでしょ」

「これ以上は迷惑」

「わ、わかってるけど」


 ぐずぐず言っているフェルメさんを、猫獣人の二人が窘めている。どっちが年上なのかわからない。

 気がつけば、テオとテオパパ、ネドリさんと『疾風迅雷』の面々も用事が済んだようで、食事スペースの入口のところで様子を窺っている。


「えーと、もういいのかな」

「あ、は、はいっ。すみません」


 慌てて返事をするフェルメさん。

 私としてもエイデンの結界が張られていても、周囲から向けられる視線が痛すぎるんだ。

 色々聞き出してたこともあって、どう見ても、私がエルフを泣かしているようにしか見えないんだと思う。


「あ、そうだ。ジスランくんはどうするの」

「……一度拾った者を捨てるのはダメ」

「責任持つ」


 それはリーダーのフェルメさんが決めることじゃないかな、と思ったけれど、フェルメさんがコクコクと頷いているあたり、それが彼らのパーティでのルールのようだ。

 猫獣人の二人が本気っぽいようなので、任せることにした。


         + + + + + + + +


ジェアーノ王国:『第313話 来訪者たちと、精霊』から登場するラインハルトくんたちの国


ドワーフの国:ブラッタニア王国は書籍で明記するようになりましたので、こちらでは現時点はルビだけにします。

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