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山、買いました ~異世界暮らしも悪くない~  作者: 実川えむ
初春から村は大忙し

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第867話 ログハウスをリフォームしよう

 好天が続いて、少し寒さが緩んできたように感じる今日この頃。それでも、山の中の道を歩くと風が冷たくて鼻の頭が赤くなるくらいには寒い。

 だけど風の精霊たちの力なのか、ログハウスの敷地の中に冷たい風が吹き込んでこないおかげで、昼間はポカポカだったりする。

 今日もログハウスの前で日向ぼっこしているセバスのお腹の上に、ノワールとマリンも乗ってお昼寝をしている。なかなか長閑な風景である。

 私はといえば、今、ログハウスの前でタブレットを片手に考え込んでいる。

 エイデンや精霊王様たちの来訪で、部屋の狭さを痛感してしまい、なんとかリフォームしなければ、と思っていたのだ。

 タブレットの『タテルクン』のメニューをチェックする。

 最近、建物関係はドワーフたちや獣人の村人たちが自前で作ってくれるので、ほとんど活躍する場がなくなっていた『タテルクン』。


 ――どうせなら、部屋の数も増やすか。


 ノワールもマリンも、セバスと一緒にリビングでくっついて寝ている。

 これが聖獣やドラゴンの姿だったら気にもしないのだけれど、子供の姿で寝ているから、心配になる。

 彼ら曰く、見た目だけで身体の丈夫さは変わらないというけれど、心配だからもこもこのラグに毛布を渡してはいるけど、心配に思うのは仕方がないと思う。

 だから、このタイミングで彼らの部屋を追加してもいいかと思うのだ。


 ――問題は敷地だけど、色々置いてあるから、これ以上は広げられないよね。


 周囲を見回すと、東屋や鶏小屋、倉庫、離れや畑と、気が付けば色んな物ができている。考えてみれば、この山を買って、もう少ししたら5年目になるのだ。

 それは物が増えるのも仕方がないだろう。


 ――確か、オプションに『空間拡張』っていうのもあったよね。


 タブレットでメニューを見ると、10万KPでいけるのが確認できた。今や、伐採や畑などで使っても使ってもほとんど減らずに増え続けているKP。10万使っても、あっという間に戻ってしまう。


「よし、やるか!」


 私は気合を入れると、目の前のログハウスを『収納』して、建物だけを『分解』する。

 そして『タテルクン』のメニューの中で選んだのは。


 〇ログハウス(大) 2階建て 風呂・トイレ・暖炉付き 7000KP 

           (1Fリビング・部屋1つ、2F部屋3つ)


 3階建てのログハウスもあったけれど、そこまで大きくする必要もないだろう。

 ちなみに、今までのログハウスとの違いは、1Fと2F、それぞれ一部屋追加されること。

 リフォームメニューのお風呂も忘れちゃダメだ。


 〇ログハウス(大)用風呂(ヒノキの風呂) 3000KP


 前のログハウスでもリフォームしたし、今ではヒノキの風呂に馴染んでいるので、普通のユニットバスだと物足りないだろう。


 ――そして、リビングにはしっかり『空間拡張』を選んで。 


「よし、ポチッとな!」


 ドンッという音とともに、目の前には前のよりも少しだけ大きいログハウスが現れた。ちょっとだけ、他の建物との間隔が狭くなった気がする。これはあとで『ヒロゲルクン』で調整する必要がありそうだ。


「な、何!?」

「どうした!」


 ノワールとマリンが驚いて飛び起きてしまった。


「ごめん、ごめん。ちょっと、家をリフォームしたのよ」

「お、おお」

「家が新しい……」


 おちび二人が口を大きくあけながら、ログハウスを見上げている。

 その姿を見たら、ちょっと自慢げな気持ちになってしまった。

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