第369話 穏やか日々
穏やかな天気が続く中、私の生活も比較的のんびりと過ごしている。
桜並木は、魔の森とうちの敷地を分ける柵のある所まで完成済み。
道も『ヒロゲルクン』のおかげで、『整地』『地固め』共に済んでいて、移動はだいぶ楽になってるはず。出来れば、石畳みたいなのまで出来ればいいんだけれど、さすがにそれは材料がないので止めておいた(エイデンに言えば、どこかからトってきそうで恐いので言っていない)。
同時に、ドッグランと放牧場の間の道も整備した。
ゲハさんたちに牛乳を配達してもらうこともあるし、空き瓶を渡しに自分も行くのもあって、歩きやすいようにしたのだ(私は時々、スーパーカブで走ってるけど)。
当然、KPは一気に減ったのだけれど、私の土地の範囲が広がっているせいもあるのか、自然増加で徐々に元に戻ってきている(ちなみに、ジェアーノ王国の桜並木の部分は、細長ーく、私の敷地にカウントされおりました……)
ハチミツは、1.5リットルの瓶、合計5本採れた。思ってたよりも採れて、ビックリ。私個人では食べきれない量なので、2本は村の方にお裾分けした。
ちなみに、村の方の養蜂箱は、うちの倍(10個)設置したようなのだけれど、ちゃんと居ついてくれたのは、2か所(村の南側の畑と、うちの山裾近く)だけだったとか。明らかに、うちの山にいたハチが分蜂したんじゃない? って思う。
当然、ドワーフたちが望むミードを作れるほどの量にはなっていなかったので、かなりガッカリしてたようで、私がお裾分けしたハチミツの1本はドワーフたちに渡ってるだろうなぁ、と予想している。
蜜蝋は『収納』行き。先々、蝋燭とハンドクリームを作る予定ではあるものの、オババさんが興味があるとかで、今度、一緒に作る予定なのだ。
今回、村の養蜂箱には居ついてはくれなかったものの、これから増えないとも限らないし、もし量が出来るのなら、村の商品として、行商人なり街に売れる物にしたいようだ。
そうでなくても、自分たち用に色々と作ってみたいらしい。特に女性陣が。
ただ、今は、この時期にしか生えない薬草があるそうで、その薬草が獣王国の森に多く群生しているらしく、何人かの獣人たちと一緒に、薬草採取の旅に出かけてしまったのだ。
以前は、前の獣人たちの村の近くに群生地があったそうだ。
だからといって、わざわざ前の村まで行くわけもなく、獣王国の魔の森の方で探してみるとのこと。魔の森までの道が出来ていてよかった。
そして今の私は。
「んまーっ!」
大きく育った苺を収穫中。あまりの美味しさに、声が出る。
ついこの前、苗を植えたのに、すでにゴロゴロと実が生っている。さすが異世界クオリティ。精霊たちの頑張りに感謝。
「五月様、五月様、これ、凄く甘いっ!」
「あまーいっ!」
「あまあまっ!」
「!!!!」
「……」
最近はガズゥたちと一緒に、マカレナたちも一緒に遊びに来るようになった。
そんな彼らが、目玉が飛び出そうなくらいに目を見開いて、甘さにピョンピョン飛び跳ねている。
可愛すぎるんですけどっ!
『おいしいだろ?』
『そりゃそうだ! おれたち、がんばった!』
あんまり、頑張らなくてもいいんだよー、と、内心、呟く私。
ただでさえ、ブルーベリーは癒しの力とかがあったりするのだ。この苺もきっと、何かしらの力があるんじゃないか、と思うわけで。
……恐くて鑑定できない私なのであった。





