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山、買いました ~異世界暮らしも悪くない~  作者: 実川えむ
花咲く季節を満喫する春

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第335話 久々の買い出し ホームセンター編

 私は鼻歌交じりに軽トラを運転しながら、キャンプ場に向かっている。

 トンネルを抜けた先には、もう雪も残っていない。緑の芽吹きがあちこちに見えるくらいだ。

 キャンプ場の休業期間が終わったので、久々の買い出しだ。

 冬ごもり用に山ほどあった食料も、なんだかんだと使ってしまって、今ではハノエさんたちからの差し入れに助けられることも。

 ただ、これからは買い出しにも頻繁に行けそうだから、この前ほど買い足す必要はないかもしれない。


 今回のホームセンターは、ガラス瓶が目的。

 あちらの世界にもガラス瓶や、梅干しの壺みたいな壺もある。でも、厚みがあって重いし、何しろ、大きい……けど値段も高い(エルフ価格かもしれないけど)。

 もうすぐ花の季節になるので、ハチミツが採れるようになる。かなりの量が採れるのは予想がつく。

 それに去年以上に手作りジャムや、果実酒だって作りたい。

 ホームセンターに入荷した状態の段ボールのままのものを、店員さんにカートに載せてもらう。

 

 ――今年は、色々、作りたいしな~。


 梅の花はもう咲いていて、桜も蕾が膨らみ始めている。

 

 ――アロマウォーターなんかも作れたりしない?


 桜の花びらで作れるのかなぁ。

 あんなにたくさん咲いて、散っていくのを思い出すと、量があれば作れるんじゃ? と思ったり。

 花に限らず、ハーブだってある。今までは、ドライハーブにしたのをお料理やお茶にするとか、入浴剤にしてみたりくらいだったけれど、もうちょっと手の込んだ物に挑戦してみたいかな、と。

 そのままの流れで、店員さんに、アロマオイルを作る道具みたいなのはないか聞いたら、取り寄せでよければ、こんなのがありますよ、と手元に持ってたタブレットで見せてくれた。


「へぇー。そんなに高くないんですね」


 彼が見せてくれたのは、ガラス製のハーブウォーターを作る道具。ビーカーみたいなのでできるみたい。

 なんか、お洒落な感じだ。

 ただ量は作れない。でも、初めてだし、お値段も悪くはないので、そのまま、お取り寄せをお願いした。連絡先を聞かれて、ちょっと困ったけれど、稲荷さんのところのキャンプ場の電話番号を伝えることにした。

 お店でも開かれるんですか? と聞かれたが、笑って誤魔化した。

 そりゃ、これだけ買い込んだら、そう思われてもおかしくはないかもしれない。


 そして定番のガーデニングコーナー。

 去年諦めた苺の苗! 今年こそは、と思って探すと、春苗というのがあった。

 今から植えても、すぐには無理……じゃないのか? 嬉々として土の精霊が育ててしまいそうなのが頭に浮かんだ。

 まぁ、それならそれでいいか。たくさん生ったら、苺ジャムにしてもいいし。 

 気持ちはあるだけ全部だったけれど、とりあえず10個で我慢した。

 長めのプランターも手に取る。地面に直に置いちゃうと、生った苺がついてしまいそう。よく苺の食べ放題の農家さんのところにあるような台に載るようにした方がいいかもしれない。


「ヘンリックさんあたりにお願いすれば、ドワーフの誰かが作ってくれるかな」


 いつも何か作って欲しい物はないか、と聞かれるのだ。

 残念ながら、こっちで大概買えてしまうので、この機会にお願いするのもいいかもしれない。


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