表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
山、買いました ~異世界暮らしも悪くない~  作者: 実川えむ
夏はちょっとトラブル続出

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

181/973

第169話 しっかりお兄ちゃんとお姉ちゃんしてます

 次の日、彼らの朝食を作りに、立ち枯れの拠点に行った時、小屋の中で剥き出し状態で彼らが寝ている姿が目に入った。

 一応、昨日ホームセンターで折り畳み出来るごろ寝マットを人数分を買ったので、コンクリートに直に寝ているわけではない。だけど、ドアも何もない状態では雨が吹き込んできたりしたら、ずぶ濡れ確実。

 いつ天気が崩れるか予想できないからには、ちゃんと戸のある家を建てないとまずいんじゃないか、と思った。


「おはようございます」


 今日もバイクの音で目が覚めたのか、最初に起きだしてきたのはガズゥ。後からテオとマルが起きだした。女子組は安定の熟睡モード。


「おはよう……ほら、さっさと顔洗ってきなさいな」


 フェイスタオルを渡すと、3人そろって裸足で小さい池のところへと走っていく。一応、ビーチサンダルを渡したのだけれど、裸足の方がいいらしい。

 昨夜、風呂上がりにパジャマに着替えさせたのは、3人お揃いのグレーのジャージ素材のTシャツに半ズボン。ちゃんと尻尾が出ている様子に、稲荷さんグッジョブ、と内心褒めておく。

 戻ってきた彼らを、新しい服に着替えさせる。ロングTシャツにパンツの方はジャージ生地。まとめていくらっていうので買ったので、デザインはバラバラ。若干、マルには大きい感じだったり、ガズゥには小さいかもって感じだけど、まぁ、そこは許してもらおう。

 ジャージのパジャマを受け取った時、3人とも目をキラキラさせていたけれど、今度の服の方は、ガズゥとテオは申し訳なさそうに、マルは変わらずに嬉しそうな顔をしている。


「今着ているのは寝るときに着るの。こっちは汚れてもいいようのだから、こっちのに着替えてね」


 ガズゥは頷くと、ちびっ子2人と一緒に着替えさせ始めた。

 私の方は、朝食の準備に取り掛かる。朝食と言っても、目玉焼きとソーセージ、バターロール。それに牛乳とブルーベリー。こうして子供たちにあげているせいで、ジャムを作る間もなく、在庫がどんどん減っていく。

 後で、子供たちにブルーベリーやさくらんぼを採ってきてもらってもいいかもしれない。

 ソーセージの焼ける匂いにつられたのか、女子組も起きてきた。


「五月様、おはようございます」


 少し眠そうな顔のキャサリンと、大あくびしながらついてきているサリー。昨夜、風呂上りに着たお揃いのピンクのネグリジェは、なかなか似合っている。


「おはよう。2人も、あの池のところで顔を洗ってきて」

「はい」


 キャサリンがサリーを連れて池の方へと歩いていく。彼女はちゃんとビーチサンダルを履いている。私は彼女たちの着替えを『収納』から取り出す。こっちは、シンプルな紺色のワンピース。これにビーチサンダルは似合わないけど、まぁ、仕方がない。

 たぶん、本来はサリーの方がキャサリンの世話をしなくちゃいけないのだろうけれど、どうも子供返りしてしまったようで、キャサリンの方が世話をしている感じになってしまっている。

 それでも、ちゃんと面倒を見ているキャサリンは、とても偉いと思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ