第8話 装備化転生
とあるダンジョン
「くっ、こいつ強敵だぞ!」
冒険者の一行がモンスターと戦っていた。
「くそ!武器が効かない!魔法はまだか!」
「いま詠唱中!ちょっと待って!」
亀の形をしたモンスターがブレスを吐く。
「うわあああ!こいつブレスを吐くぞ!」
「回復!回復を!」
「今やってる!」
圧倒的な戦力差。絶望がパーティを覆う。
全滅・・・するのか?リーダーの脳に最悪の二文字が浮かぶ。
「助けが必要か?」
どこからともなく声が聞こえる。
ばっ、と振り返ると、
そこには。
「変態だあああああ!」
全裸の上に野菜を巻き付けたヤオがいた。
「失礼な。誰が変態だよ」
「お前だよ!お前!なんで裸に野菜しか付けて無いんだよ!」
「これはハクサイアーマーだ」
それだけ言うとヤオは前に出る。
「お前!そんな装備じゃ死ぬぞ!」
「俺は死なない」
ヤオはダイコンを構え、
「何故なら俺には野菜が付いているからだ」
亀の魔物に突撃する。
「ダイコンソォォド!」
魔物にダイコンを振り下ろす。
亀の魔物は綺麗に真っ二つになった。
冒険者たちは驚愕する。
「ば、馬鹿な!あんな固い魔物が一撃で・・・!」
「これが・・・野菜の力だ」
これより3週間前。
良く晴れた天気の日、ヤオは市場を歩いていた。
「いい天気だな。今日は何かいい事がありそうな気がする」
そしてヤオが以前、野菜転生辞典を買った店をふと気になって覗く。
そこには明らかに表紙の異なる本が置いてあった。
ヤオは翻訳スキル初級を発動する。
『異世界野菜装備化転生』
わけの分からないタイトルが浮かんできた。
「装備化転生?何を装備?」
わけが分からなかったが気になった。店主に値段を聞く。
「おやじ、これいくらだ?」
店主はにやっと笑って、
「10万ベジタだ」
「高っ!」
明らかに足元を見ている。ヤオの評判を知っているのだろうか。
ヤオは仕方なく、
「わかった。9万ベジタで買うよ」
「まいど!」
異世界野菜装備化転生本を買った。
ヤオは早速家に帰って本を読みふける。
「なになに?異世界転生できる土に、野菜転生で生まれた野菜クズと素材を一緒に埋める。これが装備化転生の基本である」
素材?何を埋めるんだろう?
「一例としてハクサイクズと鉄クズを一緒に埋めると硬度なハクサイアーマーが出来る」
???
野菜と鉄クズを埋めると鎧が出来る?
どういうことだ?
「ちなみに全裸でしか装備できません」
ヤオは落雷が落ちたような衝撃を受けた。
「全裸・・・だと?」
ヤオはほかの項目も見ると突き動かされるように畑に向かった。
畑
「えーと、ダイコンの野菜クズと鉄クズを一緒に埋めるとダイコンソードが出来る?ダイコンで切るの?何を?」
本を片手に野菜と素材を埋める。
「収穫は2週間程度か。楽しみだな」
2週間後
「どうみても普通のハクサイにダイコンだな」
ヤオはハクサイを指で弾く。
カーン
「硬っ!」
ハクサイは信じられない強度をしていた。
「これどうやって毟るんだ?お、根元は折れるのか」
そしてダイコンを見る。
「するとこちらも」
ダイコンで野菜を切る。
スパッ
もの凄い切れ味だ。
「えらい事になった。領主様に報告?いや、まずは実戦で試すべきか」
そうしてヤオはダンジョンに向かったのだった。
全裸に野菜を巻き付けて。
そして初めに戻る。
ここまで読んでいただき有り難うございます。
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