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八百屋ファンタジー  作者: あらうさ(´Å`)
第四章 魔王討伐編
32/40

第32話 関係国会議

「皆揃ったようだな」


 ガネハ帝国の皇帝が各国の映像を見回す。


「今回招集を掛けたのは他でもない、魔王勢力についてだ」


 痩せた男の国王が口を開く。


「ベジタル王国が滅んだのは事実なのか。まだ信じられん。長年に渡って魔王軍の侵攻を防いできたのに」


 脂ぎった国王は扇で顔を仰ぎながら、


「この間の戦いも完封だったという話だが一体どうして・・・」


 そこでヒメコが口を出す。


「その戦いはこの者のおかげだからだからです」


 映像が切り替わりヤオが姿を映す。


「どうも。八百屋のヤオです」


 脂ぎった国王が声を荒げる。


「八百屋がこの重要な場所に何の用だ!」


 ヒメコがそれを制す。


「それはイサヤ戦役の立役者がこのヤオだからです」


 痩せた国王が目を細める。


「確かにその情報はこちらにも入っている。魔王軍を完封した八百屋の指導者がいると。そしてベジタル国王に逆らい姿を消した、とも」


 ヒメコが胸に手を当てる。


「それがこのヤオです」


 武人の雰囲気を持つ国王が威圧する。


「魔王軍に背を見せ、姿を消した八百屋が何の用だ」


 ヤオは威圧に耐えながら、


「ベジタル国王は装備化野菜、つまり野菜兵器を対人間に使おうとしました。だから見切りを付けた。その結果ベジタル王国は滅んだ。それだけです」


 武人の雰囲気を持つ国王はふん、と鼻を鳴らす。


 ヤオは続ける。


「装備化野菜は対魔王軍の切り札になる兵器です。しかし生産に時間が掛かります。その間、魔王軍の侵攻を抑える必要があります」


 痩せた国王が尋ねる。


「その兵器はどのくらいの威力があるのかね?」


 ヤオはそちらを見据え、


「中級の冒険グループが苦戦する危険度のワイバーン、マンティコア、グリフォンをそれぞれ一撃で粉砕するくらいです」


 会場がざわめく。予想を超えた威力だったようだ。


 ガネハ皇帝が手を上げ、ざわめきを鎮める。

 その後いくつかヤオに質問し、


「ハオとやら。お主の言い分は分かった。下がるがよい」


 ヤオは映像から消える。

 ガネハ皇帝は全員を見回し、


「では今後の魔王軍を抑える役割を話し合おう」


 会議は続く。



 ヤオにハイドラが近寄り声をかける。

 

「どうだった?ヤオ」

「何とか協力をこぎつけたよ」


 ハイドラはハンカチでヤオの汗を拭きながら、


「もう戻れないわね」

「一線を越えたのは魔王軍だ」


 ヤオを悲しく見つめる。


「そうね。魔王軍を甘く見てたわ」


 ヤオは強い決意で告げる。

 

「魔王軍を倒そう。こんな悲しみはもう終わりにするんだ」

ここまで読んでいただき有り難うございます。

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