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八百屋ファンタジー  作者: あらうさ(´Å`)
第三章 南大陸編
24/40

第24話 久しぶりの畑作業

「嫁の為ならえーんやこら」


 俺は久しぶりの畑作業に精を出していた。


 休耕地を耕し雑草を抜き取りうねを作る。かなりの重労働だ。

 装備化転生以外、小作人に任せていた昔がなつかしい。


「でもこうやって自分でやると充実感が半端ないな」

「そうなのね。ところで嫁って誰の事?」


「ガウー?ガウー!(ミミの事?ミミの事なのですね!)」

「あらヤオはロリコンね」

「なんでだよ!ただの歌だよ!」


 ヤオはくわを降ろす。


「ハイドラも少しは手伝えよ」

「あら?女の子に肉体労働を手伝わせるつもり?」


「お前の仕事だった野菜運搬はストレージバックで代替が効くからな。働かざるものは飯食うべからずだぞ」

「うっ、わかったわ。でも手にまめが出来たらヤオを呪うからね」

「ガウ!(ミミは雑草を抜くのです!)」


 そんなこんなで順調に畑を耕した頃には日も傾き、


「よし、とりあえず畑一つぶん確保出来たな」

「体力有り余ってたから疲れてないけど結構手間ね」

「ガウ(赤い土もあるのです)」


 畑に赤い土を撒き野菜クズを植え水を撒く。


「あとは二週間待つだけだな」


 俺は体に付いた埃を払い、


「帰って風呂に入ったら晩飯でも食うか」

「ガウ!(やったー!)」

「肉じゃが!ヤオ!肉じゃが作って!一緒に本を見せてもらった時から気になってたの!」


 ◇


 夕方、俺は調理を始める。


(1)肉は一口大に切る。じゃがいもは一口大の乱切りにし、水にさらす。にんじんは乱切り、玉ねぎはくし形切りにする。

(2)鍋にサラダ油を熱し、強火で肉を炒める。肉の色が変わったら、じゃがいも、にんじん、玉ねぎを加え、油が回るまで弱火で炒める。

(3)水、糸こんにゃくを加え、強火で煮立ってきたらアクをすくう。

(4)中火にして砂糖、酒を加えて3分ほど煮た後、淡口しょうゆを加え、落としぶたをして中火で10~15分煮る。最後に器に盛る。


「出来た!」

「美味しそう!」

「ガウー!」


 俺はご飯と肉じゃがを器に盛ってハイドラとミミに渡す。


「いただきまーす」

「ガウー」


 ハイドラは目をカッ、と開く。


「美味しい!」

「ガウ!」


「汁が肉とジャガイモに染み込んで・・・これはたまんないわ!」

「ガウガウー!(ご飯との相性が最高です!)」

「ご飯に汁をかけても美味いな!」


 三人は満足いくまで肉じゃがを食べた。


 ◇


 夜、俺は縁側で体を休めていた。

 足音が近づいてくる。


「ここに居たのね、ヤオ」

「ハイドラか。お前も座れよ」


 ハイドラはヤオの隣に腰を下ろす。


「異世界料理、破壊力は凄いわね」

「俺もここまでとは思わなかった」


 俺は笑い、


「レシピ付けて実演販売すればかなり売れそうな予感がするな」

「きっと売れるわ」


 微笑みながらハイドラはヤオを見て、


「ヤオはレストランを経営するつもりは無いの?」

「経営だけならいいが調理はな。プロには負けるよ」

「そうかしら?結構いい勝負できると思うけど」


 俺は星空を見上げ、


「いいんだ。少しでも多くの人に幸せな時間を提供できればそれで。ベジタル王国では最後に失敗したけどな」

「それはヤオのせいじゃないわ」


 ヤオは首を振り、


「装備化転生は世界を劇的に変える。そのリスクはしっかり把握してないといけないんだ」

「ヤオ・・・」


 俺は強い眼差しで、


「今度は上手くやってみせる。見ていてくれ、ハイドラ」

「わかったわ。応援してる」


 そして夜が更ける。

ここまで読んでいただき有り難うございます。

評価とかしていただければやる気とか出ます。

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