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八百屋ファンタジー  作者: あらうさ(´Å`)
第三章 南大陸編
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第21話 南の大陸

 ヤオ達は南の大陸の港町『マリンポート』に到着した。


「活気があるわね」

「この大陸はまだまだ未開の土地だからな。人の流入が多いんだ」


「それで?これからどうするの?」

「この大陸の東端に向かう」


 ヤオは地図を広げる。そして一か所を指さし、


「この島国を目指す」


 地図のその場所にはこう書かれている。


『ヤマタイ国』と。


「初めて聞く名ね」

「ガウー(私も知らない)」


「さあ、ここからはハイドラに乗って行くぞ。荷物をまとめよう」


 南の大陸・上空


「クォォォ(上空から見るに、半分荒野、半分森って感じね)」

「前の大陸より雨量が少ないんだろうな。俺の作物は育つだろうか?」


「ガウガウ!(前の畑から土を持ってきたから大丈夫!」

「そうだな。何とかなるか」


 ヤオ達は空の旅を楽しむ。


 しばらくすると前方にキャラバンらしき一行を見つけた。そしてそれに向かう魔獣たちの群れも。


 ギャォォォウ!


 魔獣の群れがキャラバンを襲う!


「ミミ!行くぞ!ハイドラは荷物をみていてくれ!」

「ガウ!」

「クオ!」


 ヤオとミミはハイドラの背から飛び降り、魔獣の群れに突っ込んでいく。


「ダイコンソォォド!」

「ガウー!」


 ヤオがダイコンを一振りするごとに魔獣が一体づつ駆逐されていく。ミミの魔導具も魔獣に効果的なようだ。炎を纏ったミミの攻撃が敵の数を減らしていく。

 キャラバンの傭兵たちも奮戦して魔獣の相手をしている。

 しばらくして、


「全部仕留めたか」


 魔獣は撃退された。

 そしてキャラバンの傭兵たちがヤオの元に集まる。


「お前さんたち強いな!」

「負傷者はいませんか?いたら治療しますけど」

「大丈夫だ。こっちにはヒーラーがいる」


 そして被害状況を確認し終えたキャラバンの隊長が、


「ここで逢ったのも何かの縁だ。お礼金とあと飯でも奢るぜ」


 と、お礼を貰って夕飯をご馳走してもらえる流れになった。


「へえ。お前さんたちヤマタイ国に向かってるのか。奇遇だな」

「ということは隊長さんたちも?」


 焚き火を囲みながら談話する。


「あそこは貴重な魔導具の産地なんだ。そいつを隣国に売ればいい金になる」

「へえ、ミミ用の魔導具も何かあればいいな」

「ガウ!」


 隣のハイドラが声を掛けてくる。


「ヤオ、そろそろ野菜の期限が近いんじゃない?」

 

 ヤオは親指を立てる。


「大丈夫だ。王都で買った希少なマジックアイテム、『ストレージバック(時間停止・収納上級)』が役に立った。これなら野菜の期限をあまり気にしなくていい」


 ハイドラは微笑み、


「そ。それならいいわ」


 キャラバンの隊長が顎髭あごひげを撫でながら、


「お前さんの武器、それ本当に野菜だったのか」

「他にも幾つかあるよ」


「それ、売ってくれねえか?」

「在庫が残り少ないから無理だよ。ハクサイアーマーなら有るけど」


「ハクサイアーマー?」

「全裸でなら着れる野菜の鎧だ」


「そ、そいつは要らねえ」


 解せぬ。


 そして一晩野営し、朝になったところでキャラバンと別れた。

ここまで読んでいただき有り難うございます。

評価とかしていただければやる気とか出ます。

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