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八百屋ファンタジー  作者: あらうさ(´Å`)
第二章 イサヤ戦役編
15/40

第15話 イサヤ戦役①

「北の空に敵影確認!」

「来たか・・・」


 ヤオは敵の編成を見る。


 ワイバーン。飛竜には劣るが竜族の亜種。高い飛翔能力と鋭い牙、かぎ爪は侮れない。


 マンティコア。混合性物、人面でライオンの胴体、コウモリの羽としっぽは蠍。空も飛べる。


 グリフォン。ライオンの下半身に上半身は鷲。高い戦闘能力を持つ。


 その総数およそ200匹。


「地平にも敵影有り!」


 ゴブリン、オーク、コボルト、オーガ、サイクロプス。


 その総数およそ800匹!


「総勢1000匹のお出ましか・・・完全にここを落とすつもりだな」


 対してこちらは、


 弓兵100人、槍兵100人、歩兵200人。騎兵100騎。


 計500人。およそ敵の半分。


 圧倒的な戦力差。


 魔晶将軍が前に出て告げる。紫色の体に角と羽根の生えた人型の悪魔だ。醜悪な瘴気に溢れるその口で、


「矮小な人間どもよ。お前らに選択肢はない!あるのは蹂躙のみだ!泣いて命を乞え!」


 布告してきた。戦いの火ぶたが切って落とされる。


「飛行部隊よ!空から急襲し、敵の陣形を攪乱しろ!」


 敵の飛行部隊が先行してくる。あんなのに襲撃されたら攪乱どころじゃ済まない。


 事前の協議で兵の指揮はヤオがすることになった。俺は八百屋だぞ!との反論むなしくイサヤ領主はヤオがミスった時の後詰めに回った。


 ヤオは指示を出す。


「弓隊、前へ!」


 それを見て魔晶将軍がせせら笑う。


「そんな貧弱な弓隊で我らが精鋭をどうにかできると思ってるのか」


 俺は構わず続ける。


「ニンジン、構え!」


「?何だあれは。野菜か?」


「点火!」


 弓隊がニンジンの葉に火をつける。

 じじじと火が実のほうに向かい、


 ヤオは腹の底から声を振り絞る。


「ニィィンジィィィンミサイルゥゥゥッ!発射ァァァッ!」

「ニンジンミサイル発射!」

「ニンジンミサイル発射!」


 弓隊が空の猛獣に向かってニンジンを放つ!


 バシュゥゥッと音と煙を立てて無数のニンジンが魔獣空中部隊に直撃する!


 ドガガガァァァン!


 派手な爆発と共に爆風が広がる。


「何だ?何が起こった?」


 魔晶将軍が慌てる。


 ヤオが効果を部下に尋ねる。


「効果は?」

「報告します!敵空中部隊撃沈!数はおよそ100!」

「よし」


 俺は手を上げる。


「第二射撃構え!点火!」


 手を水平に下ろす。


「ニンジンミサイル発射!」

「ニンジンミサイル発射!」


 魔晶将軍は額に青筋を立てて、


「同じ手を何度も食らうか!回避しろ!」


 魔獣空中部隊が散開する。


 その間をニンジンミサイルがすり抜けていく。

 そのタイミングで、ヤオたちが叫ぶ。


「ホォォゥミィングゥゥゥッ」

「ホーミング!」

「ホーミング!」


 すり抜けたニンジンミサイルが弧を描いて魔獣空中部隊に襲い掛かる!


「何だと!」


 ドッガァァァン!


 魔獣空中部隊が吹き飛ぶ。


「馬鹿なぁぁぁっ!」


 ヤオは腕を組み、


「初戦は俺たちの優勢だな」


 敵を見据える。

ここまで読んでいただき有り難うございます。

評価とかしていただければやる気とか出ます。

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