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ネメシス戦域の強襲巨兵  作者: 夜切 怜
X463要塞エリア反攻作戦

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秘密兵器

いつもお読みいただきありがとうございます。

建築機械率高いかもしれないですが、建機っていいですよね。ギミック的に。


誤字報告ありがとうございます! 大変助かります!

あと、自分のなろう初のレビューもいただきました。ありがとうございました!


この章が終わるまでは毎日更新が出来ればいいな、と思っています。

引き続きよろしくお願いします!


「フユキさん。ポイントCで作戦を続行します」

「わかった。私も同行します。工作車から必要な武装を補給し、部隊の者は下がらせますね」


 ブルーの言葉にフユキは同行を申し出る。

 三機のシルエットは工作車にいったん立ち寄り、ポイントC地点に向かった。


 ポイントCではバリーとマイクが、履帯が装備されている車両を護衛していた。この車両にヴォイが搭乗しているのだ。


「ありがとう! ヴォイの護衛、助かった」

「これぐらいお安いご用さ。とんでもないもの作ったんだな、コウは」

 

 その車両はあまりに異形だった。乗り物、と表現したほうがいいかもしれない。

 筒を車両前部に備え付けている。そして筒と同じ大きさの、円状のシールドに囲まれていた。その形状は21世紀のトンネル掘削機、シールドマシンに酷似していた。

 二連結車両でヴォイは後部に乗っている。


「コウ。何これ」

 

 得体の知れない兵器に、思わずブルーが尋ねる。


「……シールド坑道掘削装甲車」

「シールドって目的が違うシールドですよね?」

「大丈夫。意味は共通している。普通のシールドとしても機能しているから」

「リックが見たら珍兵器っていいそうです。賭けてもいい」

「自覚はあるんだ。それ以上言わないで」


 矢継ぎ早にブルーに詰問されたコウは力無く呟いた。


「まさかコウ君。地面を潜って進むつもり?」

「うん」


 フユキの質問に、答える。


「これってジェットモ……」

「シールド付き坑道掘削装甲車」


 危険なワードを呟きそうになったフユキを遮るコウ。


「火力ないよね?」

「ドリル内蔵してるから、こいつ」

「やっぱりドリル内蔵してるのか!」

「さっきから二人だけで意味通じる会話はやめましょう」


 フユキとの会話に拗ねたようなブルーが割りこんでくる。


「ごめんごめん。ヴォイ。頼んだ」

「いくぜ!」


 ヴォイが喜び勇んでシールド戦車を起動させる。


「カッターフェイス起動! スクリューコンベア起動開始! 土砂変換アーク炉最大稼働!」


 熊が叫びながら、パネルタッチで次々と各種の装置を起動させていく。


「いちいち装置名を叫ばなくていいからな、ヴォイ!」

「シールドジャッキオォン!」

「何故叫ぶ」

「20世紀のアニメにでてくる兵器はそう叫ぶと学んだぜ! エレクター作動開始!」

「やめろ」


 フユキが口を押さえて笑いを噛み殺している。ツボに入ってしまったようだ。

 冷たい目で無言のブルーが通信に映っている。胃が痛くなってきた。


 カッターフェイス。巨大な扇風機状のカッタービットが地面を掘削していく。

 土砂をスクリューコンベアで回収し、機体の焼却炉で土砂を燃やしていくのだ


 燃やした土砂は有機物は燃え、残りは主に二酸化ケイ素、シリカとなる。

 エレクターから投射される散布剤に混ぜ、トンネルの外壁を強化していく。

 削岩、土砂の排出、坑道の補強を全てセットで出来るようになっている。


 トンネルは直径は六メートルほど。シルエットなら屈めば移動できる。


 他にもカッターピックを装備したアームや土砂除去用のドーザーなどの装備を内蔵してある。

 連結車両の前部に作業機械と土砂と有機物を燃やし、シリカに変換するアーク炉を詰め込んであり、後部車両は脱出用兼戦闘用だ。自衛用の有線ミサイルと機関砲を装備してある。


 坑道掘削装甲車はカッターフェイスをジャッキアップし、斜めにして地面を掘り進む。

 凄まじい速度だ。二十一世紀では一時間数メートルしか進めないが、コウの作った地底走行車両は十分で五十メートル以上。

 ウィスによる耐熱性能、カッタービット性能向上と、土砂排出を兼ね備えた構造で大幅なスピードアップを果たした。


「これは凄いな」


 バリーも呆れる掘削スピードだ。もう車体が地面に潜って見えなくなる。


「よくこんな戦車思いつきましたね」

「要塞エリアを守るシェルターの破壊方法ずっと考えててさ。馬鹿でかいエニュオみたいなものは用意できないし。なら地下はどうだと」

「逆転の発想ですか」

「要塞エリア内の地表に敷いてあるコンクリートなら、外周を囲っているシェルターより楽に破壊できる。地中を掘削する際発生する土砂が問題だったんだけど、モデルになった生き物の話を思い出してさ。生き物は木を掘り進むのに自己完結してるなら、こっちも同じ事できないかなと」


 そして完成したのがコウなりの地底戦車だったのだ。地球の技術では絶対に不可能だっただろう。まず土砂を焼却しシリカから外壁補強材を作ることが無理だ。


「モデルの生き物って?」

 

 ブルーも気になったのか尋ねてくる。


「フナクイムシという、虫ではなくて貝なんだ。見た目はみみず系(ワーム)でかなりグロいから調べないほうがいいかな」

「わかった。絶対調べない」


 ブルーはぶるっと身を震わせた。そういうところは女の子らしいと、コウは場違いな感想を抱く。


「そろそろいいぜ。トンネルも固まってきた」

「わかった。すぐに行く」


 ヴォイからの通信で、五番機は身を屈めトンネルに入る。ブルーとフユキが続き、最後にバリーとマイクが周囲を警戒しながらトンネルに潜っていった。

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― 新着の感想 ―
シールドマシンか? エレクタでセグメント組み立てながら、セグメントをジャッキで押してマシンを前進させる… どこぞの海底トンネルの制御監視システムを作ったのを思い出した… UNIXマシンでネットワーク…
[気になる点] 誤字か微妙だったのでこちらで 「地表のコンクリートなら~ 地中の ですかね?
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