表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

3.箱

「これは、何かに使えるかもしれない」

「綺麗だな。捨てるのもったいない」

 こんな理由で空き箱をしまっていないだろうか。

 私も箱をしまっていた時期があった。

 いや、実際箱をしまっておいて役立った事もある。


 テレビゲーム機が壊れた時、修理に送るのに箱が必要だった。

 ああ、とっておいて良かったと思ったものだった。

 引っ越しの時、電化製品を梱包するのにぴったりサイズの箱が必要だった。

 ああ、とっておいて良かったと思ったものだった。

 なんか細々した物をしまうのに適当な箱は無いかな……、あった!

 ああ、とっておいて良かったと思ったものだった。


 でも、思いついたのって、この3つくらい。

 後は、箱があってすごく良かったという記憶が無い。

 むしろ、箱があったがために、余計な物をしまいこんでしまい、結局あとになって大量のごみと化してしまったという、失敗の記憶の方が多い。


 先に挙げた3例だって、箱がとってなければないで、どうにでもなったろう。

 箱を大事にとっておかなかったために、暮らしに致命的な打撃を受ける事など絶対に無いのだ。


 そもそも、箱は危険だ。

 しまってしまうと、中に何が入っていたのか判らなくなる。

 それをクローゼットの奥に入れでもしようものなら、もうアウトだ。

 何年間にもわたって、空間の無駄使いをしてしまうのだ。

 宝石や現金ならともかく、長期しまいこんでしまうような物なら、持っていなくていい。

 前回書いたクレジットカードのように、暮らしていくうえでメインで使うものはわずかなのだ。

 使わないものは捨ててしまって良い。


 服とか食器とか、高級だから普段使うのはもったいないというのなら、それは逆だ。

 普段使わないほうがもったいない。

 高級品こそ普段使いしよう。

 そうすれば、あなたも私も普段から高級なモノを使う、高級なヒトになれる。

 安っぽいモノを使ってばかりでは、人間まで安っぽくなってしまいかねない。


 先日靴を買った。

 靴の入っていた箱は、もちろん、真新しいまま、即解体されてリサイクルペーパーとなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ