面接開始
早めに改装が終わったのと、リリーさんから私のトレーニングの及第点を貰えたので、マリアさんと騎士団長の話をして、時間がないと判断し、結婚相談の面接を早める事にした。
「マリアさん、一体どうやって騎士団長のお相手候補を選ぶんですか?いきなり、結婚の為に転生してとか言ったら逃げられますよ?」
「アヤは逃げなかったじゃない」
「そりゃそうですが。。つい流されまして」
「大丈夫よ、今回は騎士団長ルートをやりまくってる、適齢期の独身女性に集まって貰ったから。結婚相談じゃなくて、次回作についてのリサーチって形でね」
「怖、まさかゲームのユーザー登録からそう言う情報を吸いとってるんですか?」
「企業秘密です」
私が魔王ルートやりまくってたのもバレているんだろうな。
「ちなみに黒木さんは。。そのリサーチには?」
「黒木は関わってないわよ、だからアヤちゃんのデータは私しか見ていないわよ」
「黒木さんには秘密でお願いします」
「うふふ、どうしようかなー。まあとりあえず仕事しましょう。この3人が今日も10時に来ます。リサーチの進行は私が適当にやるから、アヤちゃんは3人と一緒にスタッフとしてリサーチに参加して、それとなく人となりを観察してね」
次の日3人の女性がやってきた。
3人もかなりゲームをやりこんでいるみたいで、すごく話が盛り上がった。
そして休憩中にマリさんと言う女性と話していた時にピンときた。彼女が適任だと。
「マリさんは誰でプレイしてたんですか?」
「私は悪役令嬢のレイチェルよ。色んなルートを試してみたけど、やっぱりカール様が1番だったわ。レイチェルは王太子の婚約者になる前はカール様と幼馴染で仲良かったし、いくら聖女でも他の女に惑わされる王太子とは結婚してほしくなくて。レイチェルは誤解されやすいタイプだから、なんか放って置けなくて」
「マリさんは結婚願望とかないんですか?」
「勿論あるけど、ゲームオタクで、転生してみたいなんて言ってる私にはなかなかね。結婚しろってうるさく言ってくる親ももう居ないし」
聞いてみたら、マリさんのご両親はマリさんが数年前に事故で亡くなり、それから1人で寂しいと思っている時にこのゲームに出会ったそうだ。
「ずっと落ち込んでたんだけどね、ゲームをやり出して、その繋がりで友達もできて、本当にこのゲームのお陰で人生変わったのよ。だから今日も呼んで貰えて凄く嬉しかったの」
私はマリアさんをチラッと見たら、マリアさんも小さく頷いた。
マリアさんがマリさんの方に行って、話をしてる。私は他の2人にバイト代とゲームの非売品プレゼントを渡して、玄関まで送って行った。
応接室の方に行くと
「ぎゃーー女神様!」と言う声が聞こえた。
マリアさんはまた空でも飛んだか?
私が部屋に入ると、マリさんが抱きついてきた。
「ああああ。。アヤさん、マリアさんが白薔薇の女神様でした」
「そうなの、どこまで聞いている?」
「聖女様がヤバい人でレイチェルの断罪目前と」
私は先日見た「お弁当事件」の話をした。
「うわーやばい。でもカール様がお弁当をねだる所、生で見たかった」
マリアさんがテーブルに書類の様な物を出している。でも私がサインしたものと違って、日本語で書いてある。
ずるい!と言う目で見てマリアさんを見たら、焦った様に「ここ最近でアップデートしたのよ」って。
契約内容も似ているが、違うのが2点。
1.一度転生するとこちらには戻ってこれない。
2.チートオプション(有料)-以下から1種類のみ。
身体強化-5000円
学習能力-5000円
言語能力-5000円
魔法薬作成能力-10000円
治癒能力-15000円
魔法耐性-15000円
攻撃魔法(氷または火)-20000円
魅力の魔法-50000円
マリさんはサラサラと署名して、チート能力をどれにするかで悩んでる。
決断早!
「マリさん、いいんですか?もう戻って来られないんですよ?もう少し考えても」
「いいのよ、こっちの世界に私の家族はいないし。ずっと夢だった転生が叶うんだもの。もし失敗しても公爵令嬢よ。断罪されても、それなりの暮らしはできるでしょ。それよりそのチートがいいかなー。日本円持っててもしょうがないし、魅力の魔法だけはチートすぎて嫌だけど。魔法とか憧れよね。レイチェルは魔法使えないし」
聖女は治癒魔法使えるけど、レイチェルは魔力の強い公爵家出身なのに魔法が使えず、腫れ物扱いされて、何を言ってもみんなが言うことを聞いたので、我儘娘と思われているのだ。
「決めました!カール様が火魔法を使うので、私は氷魔法にします!」といそいそと2万円をお財布から出してる。
夫婦になったらどこかに討伐に一緒にいくつもりなんだろうか?
マリアさんはニコッと笑い、マリさんのおでこに手を当てて何か言っている。
「マリさん、ちゃんとチート能力が入ったか調べてみましょう。この世界は魔素が少ないから。。あ、そうだ」
マリアさんは黒いドアを開けて、
「このドアの向こうは魔素があるから。はい、心で氷のイメージをして、右手をドアの向こう側に行く様に、前に出して、アイスシャワーって言ってみて」
マリさんはドアの枠の部分に立って、
「アイスシャワー!!!」と唱えた。
そうしたらすごい勢いで目の前の魔城に行く道が凍りついた。
マリアさんは自慢げで、マリさんはキャアキャア喜んでいるがいいんだろうか?
「じゃあ最後に血判をしましょうか。これをすると貴方が明日目を覚ました時はレイチェルになっているわ。勿論、貴方の記憶も残したまま。これが最後のチャンスよ、本当にいいのね」
いや、最後のチャンスは攻撃魔法を与える前では、ここは魔素が少なくて、レベルは下がるだろうけど、ドリンク用の氷を作るぐらい出来そう。
そんな事を思っていたら、学園のドアから黒木さんが入ってきた。
「お?決まったのか?これから血判契約かと思って、俺の特製の針持ってきたぞ」
マリさんは魔王ルートはやった事ないみたいだけど、先生としては知っているみたいで「ルーク先生だ!」と大盛り上がりしてた。
血判契約も無事に終了。
マリさんは寝る前に日本満喫してきますって家に帰って行った。
すごくポジティブだわ。
「いい子が見つかったみたいで、よかったな。今日も聖女が我儘言って大騒ぎだったぞ」
「なんでリヒト王太子はあんなのと一緒にいるんですか?いかにもおかしいのにベタ惚れって感じで。。。。。。」
私はマリアさんの方を向くと。マリアさんがビクッとした。
「マリアさん、もしかしてチートあげちゃったんですか?」
「先月ちょっと金欠で、まさか5万とかポーンと出すと思わないじゃない」
「聖女メグは魅了の魔法持ちなんですね」
「金欠ってお前、普通に給料貰っているのに」
私と黒木さんが突っ込むポイントは違ったが、マリアさんは小さくなっている。
「さあ、明日から忙しくなるぞ。アヤも学校の寮にレイチェルと一緒に住むんだから、用意して明日の朝7時にここに来い、先に寮に行ってレイチェルを起こす所からスタートだ」と言いつつ、黒木さんは黒のドアを開ける。
「あ、黒木さん。。。。」
「何だ?心配するな。寮の中までは行けないが、俺も一緒に途中まで行くし、みんなにはお前はもうレイチェルの侍女のアンナって記憶に刻まれているからな」
「いえ、そうではなくて足元気をつけて」
「は?足元??うわ????」
黒木さんはさっきマリさんが作った氷の道で転んで滑って行ってしまった。
「アヤちゃん、逃げよう」とマリアさんは足早にオフィスから出て行ってしまった。
黒木さん大丈夫かな?まあ魔王だし。
私も明日からの準備の為に家に戻った。
氷魔法の実験を自分の扉でしなかったマリアさんは策士です。
明日の朝ごろにマリの話をアップします。




