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リドリア国の5人の男達

思いっきり雲の中を落ちていた黒木さんと私、ぽかっと雲も空間の中に入ったら、落ち方が減速した。そしてふわりと黒木さんは雲の上に立った。


「わあ凄い立てるんだ!」


「お前は立ったら落ちるからな。俺はこれでも見えないぐらいの隙間で浮かんでるんだ」

「本当ですか?思いっきり踏んだところの雲がへこんでますけど」


「試してみるか。。。。この下は陸地だから。。。早速、俺の所に嫁に来れるな」


「。。。。すみません、抱っこしててください」


黒木さんはご機嫌で雲がソファーぽくなっているところに私を運んで、今度は黒木さんの膝に座る事になった。


ソファーの前には丸い池のようなものがある。


遅れてやってきたマリアさんは、私が膝に乗せられてるのをチラッと見て、ため息をついたが、何も言わずに向かい側に座った。


「では今日は早急に嫁が必要なリドリア国の独身5人を見ましょうか」


「あれ?5人ですか?ゲームの公式では攻略対象はシークレットを含めた6人でしたよね」


「あらーーゲームに詳しいと話が早いわ。シークレットがこの会社の社長なんだけど、自分は自力で見つけるって言って、頭数に入れるなって」


「まあ一番の目的はあのクソ聖女を誰ともくっつけない事だからな」と黒木さんが言う。


「聖女ってそんな変な事しましたっけ?私は1回目は聖女にしたんですが、普通に王太子ルートでハッピーエンドでしたよ」


「あいつは王太子の前じゃ、無垢で可愛いふりしているが、裏じゃメイドはいじめる、男の使用人は権力に物を言わせて、毎晩ハーレム状態で〇〇パーティーしてるんだぞ」


「え?王太子妃って無垢じゃないとダメですよね」


「聖女の治癒の力でキスマークも無垢の証も再生できるんだと」


「凄いですね。転生前の聖女様ってどんな人だったんですか?」


「SMクラブの女王様」


「思いっきり人選ミスですよ。何でそんな人選んだんですか?」


「女王様って言うから、王太子妃にいいかなーと思って」とマリアさんが困った顔してる。


「だから今回の婚活相手を探すのに、俺とアヤが選ばれたんだ」


もう間違えちゃいけないってやつですね。


「まあまあ、じゃあ早速下界の様子を見ましょうか、アヤちゃん」


マリアさんが池に手をかざすと、下の様子がズームインされる。あ、ゲームのイントロで出てくる学園を上から見た所だ。


「あのゲームのイントロで空から学園にズームインするの凄いCGだなって思ってたんですが、もしかしてこれ撮っただけですか」


「撮ってないわよ、このままゲームで再生したの。でも池の方がなんか女神っぽくない?」


「て事は会社の会議室でもこれ出来たのでは?ここに来る意味ありました?」


「「。。。。。。。。」」


「この方が女神の力見せているようでかっこいいから」

「アヤを抱えて空を飛びたかったから」


ある意味、2人とも無理に隠さない事が清々しい。


まあ気を取り直して、池を見ると。


金髪碧眼の美男子が写っている。


「あ、リヒト王太子!と隣にいるのは聖女様かな?お名前は何て言うんですか?自分どで名前はつけれますよね」


「あ、今回の聖女はメグっていうの。名前は可愛かったのにねえ。。名前だけは」


マリアさん、相当後悔してるな。


次にリヒト王子の後ろの茶髪の男にズームイン。


確かあれは王太子補佐の。。


「あれは王太子補佐のアルだな」と黒木さんが言う。


あ、聖女メグが噴水の近くにいる女性に体当たりして、その女性と一緒に噴水に突っ込んだ。メグは赤い髪の女性に向かって何か言っている。そこへ背の高い男性が通りかかる。


「あ、騎士団長様のおでましよ」


「カール様でしたっけ?流石に体格いいですね。今日は王太子の鍛錬の日なのかな?あ、あの赤い髪の女性、悪役令嬢のレイチェルですか?」


「そうよー、まあ今回はメグに虐められて、悪役令嬢ぽくないけど」


どんだけ強いんだメグ。悪役令嬢とはいえ、相手は公爵家の令嬢よ!


騎士団長がレイチェルを噴水から助け出している。


あ、レイチェルの兄のクリスがメグを噴水から引き上げている。クリスは眼鏡をかけたインテリ男子だ。


そして騒ぎを聞きつけて、教師のルーク先生がやってくる。実はルーク先生は魔王なんだが。。。


「黒木さん、何であなたが写ってるんですか?ルークってあなたですよね。」


「あ?これ。録画だから」そんな都合よくみんな同じ日に現れないわよ」


ますます、何でここまできて録画を見ているのかわからなくなった。


まあいっか。

このゲームのメインの攻略対象は

王太子リヒト

王太子補佐アル

騎士団長カール

公爵子息でレイチェルの兄のクリス

教師で魔王のルーク


5人の嫁候補を見つけるには、それぞれの攻略法を思い出さないと。


「アヤはゲームで王太子ルートはやったのよね、他に誰を攻略しようとしたの?」とマリアさんが聞いてきた。


「私は断然。。魔。。。まあまあ、全員のルートをしましたね。あ、王太子補佐のアルだけしてないかな」


実はアルは魔法使いでアルのルートに行くと、魔王の討伐で聖女を守るために魔王を一撃で倒せる魔法を開発してしまうのだ。魔王推しの私にとってアルは敵なのでプレイできなかった。


「そうなの?アルも結構人気だったんだけど、魔王のルートはあまり人気なかったわね」


「魔王のルートは初めは地味だけど、ちょっとでも間違えるとすぐにヤンデレバットエンドですものね。私だってハッピーエンドまで何度やった事か」


黒木さんはニヤニヤしながら。

「そっか、そんなに俺とハッピーエンドになりたかったのか」って耳元で言うので、顔が赤くなった。


そんな私達をマリアさんは見て。


「はじめに聞くべきだったけど、何でアヤは黒木の膝に座らされているの?」


「え、だって私は雲の上だと下に落っこちるんですよね」


「そんな危ない所に私が連れて行くわけないじゃない」


。。。。


「また、私は騙されました?」


「お前、本当にチョロいよな。あ、でも帰りは上に上るから。やっぱり俺が抱えないと帰れないぞ」


私がマリアさんの方を見ると頷いてる。


「とりあえず、会社に帰って作戦会議しましょう」とマリアさんは飛んで行った。


本当にここに来る意味あったのか?


「アヤ、俺たちも行くぞ。しっかり捕まってろよ」と言いながら後ろからぎゅっと抱きしめられた。


推しにそんな事されて鼻血が出そうだが、結婚相談所で鍛えられた、感情を込めないスマイルで乗り切った。


絶対に黒木さんが私の推しだった事をバレてはいけない。




黒木さんは魔王らしく、ちょこちょこ狡い事をして来ます。

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