双子を探せ
「えーーと、私達はお邪魔かしら?」
いつの間にかレイチェル様とモニカお嬢様が帰ってきていた。そして後ろに2人に女性がいる。
「俺のオフィスは溜まり場じゃないんだが」と黒木さんがぼそっと言ったが、すぐにルーク先生スマイルに戻り。
「これはチャップマン家のお嬢様方もお久しぶりです」
「「ルーク先生、お久しぶりです。お元気ですか?」」
すごい、声もタイミングも完全一致だわ。
「アンナ、こちらがチャップマン侯爵令嬢のケイト様とメリッサ様です」とレイチェル様が紹介してくれた。
顔での判別はつかないので、アクセサリーの色で覚える。青がケイト様、赤がメリッサ様。
「貴方が討伐遠征に一緒についてきてくれる侍女の方ですか?我が家の侍女は怖がってしまって、誰を選ぼうか悩んでいたので助かります」と言ったのはメリッサ様。
「自分から遠征に行きたいなんて、物好きねー。私達は無理矢理行かされるのに?まあお国の為だからしょうがないなけど。よろしくね」と肩を叩きながら言ったのはケイト様。
性格は大分違うみたい。
「私達はあなたに一度会っておきたかっただけだから、これで失礼するわ」
「では討伐遠征の前に侯爵家に来てね」
「「ルーク先生、皆様失礼します」」
と嵐のように去って行った。
残された私達はクーラーボックスから、好きなおやつを出す。
「もうあの2人にアル様とリヒト様を攻略してもらう?遠征中に仲が深まるとかありがちじゃない?」とレイチェル様がプリンを食べてる。
「悪くない考えですが、そうすると双子の転生者が必要ですよね」とモニカお嬢様はもぐもぐとお団子を食べている。
私は何にしようかな?
あ、いちご大福!と思った瞬間にルーク先生に取られた。
「オフィスのレンタル料です」
。。。むう。後でコンビニに寄って帰るか。
「モニカお嬢様は白薔薇学園のオフ会してましたよね、知り合いでいませんか?双子の方」
「いないわねー。アル様推しとリヒト様推しがバラバラではいるけど」
「では私はマリアさんにデータベースを調べてもらいます。一旦、向こうに帰りますね。レイチェル様、モニカお嬢様。もう一回コンビニに行ってきますが、何か欲しいものありますか?」
「コンビニじゃなくてもいいけど、討伐に行くなら虫除けとか日焼け止めは欲しいわね」とレイチェル様が言う。
「あ、私も〜スポドリの粉も欲しいわ」モニカお嬢様も言う。
「え?お2人とも討伐遠征に来られるのですか?」
「私はカール様の精神安定剤として、さっき騎士団に皆さんに泣きつかれたの」
「私はアル様に頼まれて通訳として。そうしたらクリス様も行くって」
結局、みんな行くんだ。
「じゃあその手のものは100均のキャンプグッツの所かドラッグストアで買いますね、お先に失礼します!」と言って私はオフィスに戻ってきた。
企画課にマリアさんがいたので、双子でアル様ルートとリヒト王太子ルートの人達がいないかを頼んで、私はオフィス近くのコンビニに行った。
ミラクルハピネスの本社が近いからか、白薔薇学園のデコレーションがあちらこちらにある。
えっとーいちご大福は。。見当たらない。
えーー、もういちご大福の気分で今食べたいのに。
品出ししていた店員さんに
「何かお探しですか?」と聞かれたので、いちご大福を探している事を話すと。バックヤードに見に行ってくれた。
じゃあ、ドリンクでも見るかと思ったら。さっきの店員さんが目の前にいる。
「え?もう探してきてくれたんですか?なかったですか?」と聞くと、店員さんは一瞬困惑した顔をしたが。
「あ、すみません。きっと妹と話されたんですね。あ、来ましたよ」
後ろを振り向くと、同じ顔をした店員さんが笑顔でいちご大福の箱を持ってきた。
「お客様ー、ありましたよー」
「あ、お二人は双子なんですね」
「そうなんですよ、一卵性な上に同じ制服を着ているともう見分けがつかないみたいで、名札で判断してもらってます、私がミカで妹がミクです」
名前まで似てる。。。
私はミクさんにお礼を言って、いちご大福を買ってオフィスに帰った。
企画課ではマリアさんがコンピューターを睨んで難しい顔をしている。
「やっぱりいないですか?」
「いや、いる事にはいたんだけど。北海道出身でね、高校卒業後にこっちに出てきているんだけど、現在の連絡先が出てこないのよ」
マリアさんの情報網でもない情報があるんだ。
「脳内に直接語りかけるのは出来るけど」
何それ怖すぎる。
「では由美さん(モニカお嬢様)のオフ会関連で探して貰いましょう。お2人の名前は分かっているんですか?」
「ええ、山本ミカさんと山本ミクさん、今年で20歳」
。。。ミカとミク、どこかで聞いた名前だな。
私は手に持ってるいちご大福を見る。
「あああああああ、いちご大福の人」
「アヤさん、大丈夫?黒木に好き勝手にされて疲れているの?」
「好き勝手にはされてないです、コンビニ!今行ったコンビニにその名前の双子がいた!」
そこからマリアさんは早かった。
丁度、シフトが終わったと言う2人をそのままオフィスに連れてきた。どうやら探していた2人で合っていたようだ。
2人は白薔薇学園のゲームが好きすぎて、ミラクルハピネス社で働きたいと上京、今コンピューターグラフィックス系の専門学校に通いながら、授業料と生活費を稼ぐ為にコンビニでバイトをしているらしい。
あのコンビニのデコレーションはこの2人がしていたのか。
丁度黒木さんが帰ってきたので、みんなで会議室に行く。
「あ、ルーク先生似のフルーツオレの人だ」
どうやら、黒木さんはこのコンビニの常連らしい。
「そんなにこのゲームが好きなのね、嬉しいわ。そんなあなた達に提案があるの。ここで就職する気はある?ポジションはゲーム制作じゃないんだけど」とマリアさんが言うと2人の目が輝いた。
「「どのポジションですか??」」
あ、ハモってる。流石双子。
「うーーん、強いて言えば、ある人達に永久就職みたいなかんじ」
「「????」」
ここからはお決まりのパターンになってきた。契約書、黒木さんの血判契約、そしてお待ちかねのチート購入タイム。
身体強化-5000円
学習能力-5000円
言語能力-5000円
魔法薬作成能力-10000円
治癒能力-15000円
魔法耐性-15000円
攻撃魔法(氷または火)-20000円
魅力の魔法-50000円
「これは悩みますね、まあ給料日があったばかりだし、もう食費とか家賃とか考えないでいいんですよね。ばーーんと行きますか!」
ばーんと行くんだ。
「これから討伐遠征に行くんですよね。て言うかルーク先生は討伐されちゃうんですか?」
あ、この子達はルーク先生が魔王って知っているんだ。
「討伐しないでくれると助かるんだけど」と黒木さんはにっこり笑ってる。
黒木さんは瘴気とそこから出てくる魔物は魔王が原因ではなく、人間の苦しみ、嫉妬などからきている話をした。
「「そんなの魔王が可哀想」」と2人が叫ぶと、黒木さんは満足そうだった。
「じゃあ私は魔法耐性にします」とアル様推しのミカさんが言う。
「じゃあ私は治癒魔法で、討伐で怪我をしてもその聖女じゃ治してくれなさそうだし」と王太子推しのミクさんは張り切ってる。
マリアさんはいきなりの臨時収入に大喜びだ。マリアさんは何でいつも金欠なんだろう。お給料もここならいいだろうし。
「では討伐直前に転生させると準備が大変でしょうから、3日前でどうかしら?アヤちゃんもそれまでには侯爵家に行けるかしら?」
「大丈夫だと思いますが、レイチェル様から侯爵家に確認をとって貰います。その間に私は討伐に必要そうなキャンプ用品を買い出しに行ってきます」
「「私達も買い物に行きたいです!」」と2人が言うので、明日一緒に行くことにした。
思ったより早く見つかったので、これで黒木さんとアヤのイチャイチャが書けます。




