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あめつち  作者: きまぐれ猫


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落ち葉

紅葉が終わりを迎えると、庭の芝生の上には沢山の落ち葉が降ってくる。

庭木のモミジの葉はもちろん、木枯らしに乗って隣近所の雑木林から飛んでくる枯れ葉やどんぐりが一緒になって、集めると焚火が出来るくらいの小さな山が出来上がる。

時には近隣に無いイチョウの葉が混じっていることもあって、思っていたよりも遠い場所から旅してきたのかもしれない、と思いを巡らせるのも秋の終わりの楽しみだ。


この時期になると、日中の窓の外を横切る影が、それまでの蜻蛉や蝶よりも落ち葉であることが多くなる。

レースのカーテンにそうした影が映る度、もうじき冬になるのだな、と実感する。

冬に近くなるほど沢山の葉が一度に降ってくるのだけれど、その光景を見られるのはほんの数日で、桜吹雪や雪が降るのとは違った趣があって私の中では好きな物の一つだ。

その光景を写真に収めたいと思うけれど、実際に見て感じているような綺麗な場面を切り取るのは至難の業だと痛感するばかり。


もちろん近所や庭にある木は落葉樹ばかりではない。

葉が落ちると、幹と枝ばかりになった落葉樹の合間に沢山の常緑樹がいた事にも目が向く。

普段は気にしないけれど、思っているよりも多くの常緑樹があることに気が付くのは今だからこそ。

松や杉、檜が主だった常緑樹で、名前を聞くと花粉症にとってはあまり良い気持ちになれないだろうけれど、植生が豊かなことは多様な生き物が生息する上では良い環境なのではないかと思う。


何よりも、葉が落ちて視界を遮るものが無くなるということは、木々に遊びに来る野鳥の姿がよく見えるようになるということ。

それが一番の楽しみかもしれない。

特にシジュウカラにヤマガラ、エナガなどが一緒になって作られた混群は、大勢で動き回るから見つけやすい。

木々の枝の中を出入りする小鳥の影は、家のリビングから探すつもりがなく眺めていても目に入るようになる。

これまでの季節と違うのは、寒さで窓を開ける機会が減って、家の中だと鳴き声では存在に気が付きにくくなることだろうか。


少し前から近所の飛来地には白鳥が姿を見せている。

まだ沼地に数羽いるくらいだけれど、いよいよこの季節になったのだと実感するには十分だ。

もう少しすれば、あの特徴的な鳴き声を響かせながら、我が家の上を通り掛かる白鳥の姿も見られるようになるだろう。


前のシーズンに見ていた光景が、今シーズンも変わらずに見られる。それはとても幸せなことだと思う。

いつもと変わらず季節が巡って、その時折の生き物や植物の様子を見て楽しむ。

それが出来るということは、地球全体で自然環境がまだ保たれていること、季節ごとの人の営みがあることの表れだと思うからだ。

だからこそ、この時期に私や我が家の周りで起きている自然の様子を、出来る限り見て、記憶しておきたい。


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