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怨毒の澱

作者: 雉白書屋

 ……ここは実にいい。食料が豊富だ。

 それにあいつらはこの俺に怯えていやがる。だから自由気まま。やりたい放題だ。

仲間もどんどん増える。そのうちもっとデカいことができるぞ。

 ああ、ワクワクするなぁ。それもこれも、あいつらが俺たちを招き

送り出したのが悪いんだ。これからも好き勝手やらせてもらうぜ……。


 ……ん? なんだ? 痛! 何しやがる! この野郎! クソ! やるってのか!?





「おー? へへへ。おい、おい、こっち来てくれ」


「ん? おー、また罠に引っ掛かったのか」


「ああ、多分。昨日の夜中だなぁ。始末、手伝ってくれよ」


「あいよ。暗くて看板が見えなかったんだなぁ」


「へっ、こいつらが見ても何とも思うかよ。まあどの道、読めねーだろうしな」


「ま、そうだな。いくら立てても効果なしだったしなぁ。

あ、そういや、この前、山田のところの畑にもかかったってなぁ」


「おー、あそこはメロンだったなぁ。奴らも高いのが何かわかってるんだ。

だが、うちの桃には、ぜってえ手ぇ出させねえ……」


「おうおう。それであの話本当か? 今度、鰐も引き取るとか」


「おうよ。さらに警備をな」


「じゃあ畑の周りの堀をさらに深くした方がいいべ。

囲いのフェンスがあるとはいえ、外に逃げ出したらえらい騒ぎになっちまう」


「抜かりなくやるさ。中の杭ももうちょい足して

へへっ、外国から来た厄介者同士。ここで潰し合ってもらうさぁ……」


【不法侵入禁止】

【農作物盗難は犯罪です】

【盗んだ果物はおいしいですか?】

【やめてください。盗らないでください】

【何が起きてもこちらは一切責任を負いません】

【危険! カミツキガメがいます!】

【盗人死すべし】

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