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昏の皇子  作者: 水奈川葵
プロローグ~序.
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序.パルスナ帝国概要

 パルスナ帝国は元々大陸中央の山間部に位置する小国だった。


 北には強力な軍事国家であるオストホフ王国、南には長く神話の時代から続くとされるホーキ=シェン神聖帝国があり、二つの大国に挟まれたいわば緩衝(かんしょう)地帯であった。


 当時はまだパルスナという名前ではなく、キエルと呼ばれており、周辺には同じような小王国が群立していた。


 世代を()るに従い、キエル国とオストホフ王国との関係は密になり、最終的にはオストホフ王国の王子がキエルの王となる形になっていた。


 天授暦(てんじゅれき)十六旬節(じゅんせつ)


 当時キエルの王であったエドヴァルドが、異母兄であったオストホフ王を退けると、王国の軍権を掌握(しょうあく)

 周辺の小国を次々に征服、キエル帝国を成立させた。


 その後の大出征(だいしゅっせい)によって、最終的にエドヴァルドはホーキ=シェン帝国の首都・ガ=クンランを陥落(かんらく)させることで、神代(かみよ)の長きにわたって続いてきた神聖帝国をも討ち下した。


 無論、エドヴァルド個人の資質だけでここまでの偉業は達成できるはずがない。


 そのエドヴァルドにとって最も重要な人物となったのは、ホーキ=シェン神聖帝国から送られてきた神女姫みこひめと呼ばれる妻であったのだが、この話はここでは重要でないので、割愛(かつあい)することにする。


 いずれにしろエドヴァルドによって新たなる帝国の首都がヨーク=パルスナ(遠き平原)と呼ばれる場所に定められた時に、この帝国はパルスナと呼ばれるようになり、ヤーヴェ湖畔に建設された帝都にかつての王国の名前が残された。



 それから二百有余年。



 パルスナ帝国は大陸の中央にどっかりと根を張り、周辺諸国を圧倒する大帝国となった。



 そのパルスナ帝国の最北の地、峻険(しゅんけん)なるヴェッデンボリ山脈を背後にした小さな山間(やまあい)の村から物語を始めよう。

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