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私と無愛想な、文学少女桜橋さんと帰らぬ人の結月との感動できるエピソード

作者: 長谷なるか

卒業式の前の日の話。つらいことを背負った芽衣。進学先が同じの桜橋さん。桜橋さんは、無愛想。キーホルダーを舞台にした楽しめる話です‼️

ー結月と芽衣、オソロのキーホルダーだね‼️

寒っ。コートのポケットにに私は冷たい手を入れる。今日も1人で登校する。友達なんていないからだ。結月のことを思い出すとトラウマになりそうだ。私はまるで思い出に囚われた籠の中の小鳥だ。重たいリュックサックを背負い直す。リュックサックの中身は、今日で終わりか。明日は卒業式だもんね。

学校に行くと、桜橋さんがいた。進学する学校同じなんだよな。あっちの学校行くとみんな知らない人ばっかりで、みんな友達を作って...今友達を作っておかないと友人関係で1歩目でつまずくに決まっている。

「おはよう。桜橋さん。明日は卒業式だね。卒業アルバム写っているかなー。」

私は話しかける。桜橋さんは答える。

「おはようございます。卒アル写っているといいですね。私は写っていないと思います。」

いつものごとく反応が薄い。桜橋さんは無愛想なんだよ。桜橋さんと同じ学校か。運が悪いなあ私。

帰り道。とぼとぼと帰ろうとしていた。すると、

「奇遇ね、芽衣さん。私も帰るところなのよ。良かったら一緒に帰りませんか?」

桜橋さん。これが精一杯の好意だということが分かる。桜橋さんは私がリュックサックにつけているキーホルダーが気になってこんな質問をしてきた。

「このキーホルダー可愛らしいです。凄く愛着がありそうです。お気に入りですか?」

そうか、そう来たか。私は過去を誰にもいってこなかった。更に過去を掘り返されたこともなかった。しかし、無愛想な、桜橋さんが私に好意を寄せてもらっている。なんだか頼れそうだ。この人なら…

「このキーホルダーはね、結月とのオソロだったんだ。結月は、もう死んじゃっ…」

言葉が詰まる。そんな私にも桜橋さんは慌てず、しばらくそばにいたまんまだった。桜橋さんに、迷惑をかけてはいけない。風がピュウピュウ吹き荒れる。辺りは月の光に照らされる。桜橋さんは答えた。

「結月ちゃんですか。何故芽衣さんは過去に囚われたまんまなんですか?」

えっ。私なんかはまだ鳥籠に囚われていた方がいいと思っていた。桜橋さんは、答えを出した。そして静かに話し始めた。

「芽衣さん。あなたは過去に囚われていた方がいいのかもしれない。だけどね、結月さんは未来への道をあなたのお陰で今も走り続けているのです。」

そうだったんだね。ありがとう。助けられた。笑いながら帰ろう。結月も、見守ってね。

読んでくださりありがとうございました。この話で楽しんで貰えたらなと思います。

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