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水瓶と龍2

作者: 水瓶と龍

飽和より飽和へ

私は水瓶の中に座っている。

美しい模様の水瓶と光のブルーを放った龍と共に、宙をふわふわと浮かんでいる。

無駄なものが全く無い、美しい時間が、宙のリズムと共に流れて行く。



私の中で水が溢れて行く。


それは私を包む水瓶の容量よりも遥かに多く、溢れ出す。


龍は変わらず美しいブルーを放ちながら私と水瓶を包む様に飛び続け、私の呼吸と共に、私の中に入り、何も余分な物がない、完璧な水を私に注ぎ込んで行く。


水は私からどんどんと溢れて、水瓶を満たし、そして宙のリズムと共に、宙へ浮かんで漂う。


溢れ出た水はやがて、滝の様に流れ落ちる。


それは、周りの全ての光を取り込み、跳ね返しながら極彩色で延々と流れて落ちていく。


龍は、その滝をかいくぐる様に身をくねらせながら水瓶の周りを飛び回り、また、私の中へ入ってきては、私に水を満たして行く。


それは、私の、目や頭や肩や足の裏からどんどん満たされて行き、やがて流れ出す。


水瓶から流れる滝は、やがて美しい旋律を奏で、ゆっくりと宙のリズムに乗り始める。


私は、水瓶の中に座っている。

水瓶の中は外よりも美しく輝き、目で見るよりも、遥かに多くのモノを見る事が出来る。


溢れ出た滝はやがて円を描く様に連なり始め、そして、やがて美しい模様の水瓶となる。


始めは薄っすらとしか見えていなかった模様が、少しずつ、少しずつ、形になる。


滝はやがて、はっきりとした美しい模様となる。


やがて光を持つものが、またそれを満たして行くだろう。

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