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ある日、僕は神様の子供になりました。  作者: tomo
アルツベン高校
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第二話 卒業式

 僕は学校に8:28くらいに着いた。下駄箱のところには一人の女の子が立っている。


「港!遅いよ!なんで卒業式の日に遅刻しそうになるのよ!」


 僕のクラスの学級委員長の”日比谷レイ”だ。目が大きくショートヘアの可愛い女の子だ。僕と違ってクラスのみんなに頼られて慕われていて昨年の生徒会長にもなっていた。胸は中三にしては結構大きい方だと思う。少なくともナナさんよりは大きい。男子の間ではかなり人気がある。僕のばあさんと知り合いでよく家に来ていた。


「なんで待ってるんだよ。さっさと教室に行けばいいのに」

「うるさいわよ!いいから急ぐ!」


 僕らは階段を急いで駆け上がる。その途中正装に身を包んだ保健室の先生”セスナ・クルシュ”さんにあった。

彼女はこの学校では珍しい外国の人だ。すごく大人っぽい美人の女性で髪は黒髪だが目は緑がかった綺麗な瞳をしている。それと胸がでかく外国ならではのスキンシップをしてくるからこの学校ではかなりの人気がある。僕も編入してきた頃よく相談に乗ってもらったものだ。


「あら港君、レイちゃんおはよう。あと卒業おめでとう!」


セスナ先生は僕とレイに抱きついた。


「先生おはようございます」

レイは嬉しそうだ。


「おはようございます。先生。悪いんだけど僕ら遅刻しそうなので放して欲しいんだけど..」


内心ではもう少し抱きついていたかった。


「あらそう、残念ね。でもうみんな体育館に行ってるわよ」

「え!」

「私、校舎に生徒が残ってないか見回ってるのよ」

「やっべレイ!急ごう!」

「でも鞄どうしよう」

「私が運んでおくわよ。3−6だっけ?」

「はいそうです。ありがとうございます」


 僕とレイは体育館に行こうとするとヘスナ先生に呼び止められた。


「ちょっと待って二人ともこのブローチつけて。卒業生みんなに配られたやつよ。卒業記念品らしいから大切にしなさいよ」


先生は僕らに一つずつブローチを投げた。とても綺麗な花のブローチだ。中心には赤いビーズが着いている。


「綺麗..」レイが呟いた。


「ほら二人とも急いで!」


 僕らは体育館に向かって走った。

走りながら僕は胸にブローチをつけた。もうちょっとかっこいいやつが良かった。これは女の子向けすぎる。


体育館前に着くともうみんな並んでいた。


「遅いぞ二人とも。なんで最後の登校日に遅刻するんだよ」

僕らの担任の先生が話しかけてきた。


『すみません』

二人で謝った。レイは僕を睨んでた。


「ほらこれ二人のブローチ..って二人とも持ってんのか」

「はいセスナ先生にもらいました」

「まあいいか。ほら行くぞ」


先生は最前列に戻って行った。


と同時にレイが僕の腹を肘で突いてきた。


「いって。何すんだよ」

「あんたのせいよ。遅刻しちゃったの」

「知らねえよ。お前が勝手に待ってたんだろ」

「あんたが遅いのが行けないの。罰として放課後卒業式の片付け手伝いなさい。わかった?」

「やだよ」

「何か言った?」


脇腹をつねられた


「わかりました」

「よし」


 学校の時計の針は8:30だが僕の時計は8:25だ。

どうやら僕の腕時計は五分遅れているらしい。めんどくさいから終わってから直そう。

卒業式は何時に終わるんだろう。

うちの校長先生話しながいんだよなーと思いながら体育館に入って行った。


〜〜〜


 結構時間がかかった。

 五時間くらいだろうかやっぱり校長の話は結構長かった。それ以上に市長の話の方が長かった。途中、不思議なことを話していたように聞こえたけど..覚えていない。

後ろでナナさんとおばあちゃんが号泣してたのをよく覚えている。


「レイ、なんで遅れてくるんだよ」

「ちょっと野暮用よ」

「俺帰ってもいい?」

「うるさいわよ、私だって帰りたいよ」

「けどさ僕ら入れて9人だけって少ないよ。もうちょっと呼べよ」

「文句ばっか言わないでよ。生徒会のメンバーが少しだけなのしょうがないでしょ。

それにただの装飾の取り外しくらい、このくらいで十分よ」


僕以外の生徒はテキパキとこなして行く


「委員長ー、これどこに片せばいいですかぁ〜?」

女子生徒がレイに尋ねた。名前はなんというんだろう知らない。


「ここに置いておいて後で一緒に倉庫に入れておくから、先帰っていいよ。お疲れ様」

「先輩、それは私たちがやりますから.......ね!」


何を話しているのだろう。全くわからない。

珍しくレイが焦っている。あんな顔もするんだなーと思っているとこっちに寄ってきた。


「ちょっと港、あんたカバン取りに行くわよ。」

「もう帰っていいの?まだ残ってるけど」

「いいから行くよ!」

「わかった。ちょっとまってこれを片付けるから」


僕は手に持った装飾を倉庫に片付ける。


ガラガラガラ


倉庫のドアの取手に手をかけた時少し違和感を覚えた。


「何か掘られてるのかなぁ」


 指に力を込める。ちょっと調べてみよう。カップルが永遠の愛とか痛い感じに掘って言ったのかもしれない。

しばらくしてから取手から手を離すと指に変な記号が写っている。

六角形か?少し違うかなんだろうこれ。不思議な形だな...

と考えているとレイが何か言っているのに気づいた。


「ねぇ、港まだ?私帰りたいんだけど」


少しキレてるらしい。


「ごめん。今行く」


 僕らは残りの作業を生徒会のひとに任せて教室に向かう

廊下はオレンジ色の夕日に照らされていた。

とても不思議な空間だった。

















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