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ソング  作者: 奥野鷹弘
後編
30/30

ソング

もちろん健も人間であり、ほかの何でもない。明るいところもあり暗いところもある。

しかし、人はなぜ良いところだけを求めてしまうのだろう。なぜ悪いところを否定をしてしまうのだろう。それらを受け止めて生き抜こうとしている人は余計に誤解が生まれる。そして、真もまたその一人である………



各国は何をゴールに情報を流して良いのか判らず、国会議事堂におけるニュースを届ける。裏では災害に負われている人たちや人生について悩んでいる人たちがいるなかで。ある一定の時間では希望を貰える瞬間もあるが、当事者でもないため手から抜け落ちる砂のように現実を思い知らされる。生きていく力などそんなものだとしても、やはり何か形にならなければ充たされない私たち。


電車を待つ健の前に、まだあどけない手でお母さんを掴む子供が嬉しそうに会話をしている。その子が書いたと思われる手書きのマイバックの中には今晩のご飯だろうと思われる食材が詰め込められている。

自分の過去と擦り合わせながらも、その子はその子の人生が歩めたら良いと微笑み照らした。

自分の家へと続く道。

自分の未来へと行ける道。

迎えに来たバスに身を任せ、真価を求め発展し続ける街を流していく。




科学技術がもたらしたイヤフォンという製品情報の持ち運びが出来るようになり、高品質になった時代。人間たちが編み出した歌という才能。

健は、いま、感じている。




いまがなければ、健と葉月が作った歌が埋もれたままになり、健自身も忘れたい過去として整理をすることが無かっただろう。由美が居なければ、健の傷を癒し、愛を教えることが出来なかっただろう。収とのやり取りから身に付いた自分の在り方は、これからの悩みにも役に立っていくだろう。そして、真の存在は健の物語だけではなくほかの人にも影響を与える機会になるだろう………




残暑を感じながらも陽が落ちるのが早くなったこの日、秋虫たちがここぞとばかりに自己主張をする。ではなく、こんな素敵な時代を後世に繋げたいと理想の相手を求め愛を唄う。どこかのサイトでは外国では聴こえないらしい、秋虫の求愛行為の声。日本人独特の風物詩。



健はサイトを思いだし、誰よりもいち早く空を見上げ、一番星を見つけ、ひとり笑みを浮かべた。








私たちが創造するような笑顔の先の笑顔を健はしたのであった。











――――――――――――――――――――*

ソング・・・、・・・・・・おわり。



これにて完結です。

読んでくださりありがとうございました。

色々と想いを抱いているのではないのでしょうか。

僕は、この物語を物語ではなくても書き終えたいと感じ進めていました。話が二三展開をしてしまいましたが、ここで伝えたいことは一途だったと思い綴じたいと思います。


ご愛読、ありがとうございました。




あつかましいのですが、

もしよろしければエンドロールとして、この曲を聴いていただけると幸いです。この話合わせて視聴をしながら綴っていました。健が聴いていた歌でもある、設定です。

ご法度であればお知らせください。削除いたします。


♪ My Shadow (Prod. by Mr.Kimy)

written by Mr Kimy


です。



本当にありがとうございました。


奥野鷹弘

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