伯爵なんですって!
「え?ルイスさまは伯爵様なんですか?!」
「ええ、お父上が公爵さまで、お兄様がいらっしゃるので、先に伯爵を継がれました。」
すげ~超お貴族様じゃん!
私が素直に感心していると横から彩菜ちゃんが問いかけた。
「なんでお父さんが公爵でお兄さんがいると伯爵なんですか?」
「ああ、公爵はお兄さんが継ぐでしょ?多分、お父さんかお母さんが他にもいくつか爵位をもっていらして、その中から伯爵位をもらったんだよ。」
私が大雑把に説明するとへええ・・・と目を丸くする彩菜ちゃん。かわいい!
横で目を見開いている騎士様もきっと彩菜ちゃんのかわいさにクラクラしてんだろうねえ。
まあ、このモブ顔の騎士さんはどうでもいいか。
「あの・・・」
「はい?」
「先ほどの解説は?」
あれ・間違ってた?
首を傾げるとモブ顔の彼は手を顔の前で振った。
「いえ、解説内容はあっていますが、なぜそちらの方はご存知なくて貴女はお分かりになっていたのかと・・・」
ああ。なるどほ。
そら、オタクだからですよ。
乙女ゲームやそういう小説でよくある設定ですもんね。
はーれくいんとかも読んでますしね。
「あまり向こうの世界では貴族制度はポピュラーではないので、普通は知らないですね。私たちの国にもいまは貴族はいません。他国にはいますが国によっては形式だけです。私はたまたま書物で知っていました。」
「そうなのですね、ではあなたが博識でいらっしゃるということですね。」
「いえ、そんな・・・」
そらあ、腐った知識や偏った知識ならたっぷりと。
誉められたらうれしいなあ・・・モブとかごめんなさい
美形×平凡も悪くないので切り捨てちゃあ、ダメだったね。てへっ。