拝啓、僕
毎日楽しくやってるかい?
何かつらいことがあっても、
明るく元気な君のことだから
優しい友達にかこまれて
賑やかに過ごしていることと思います。
きらきらと輝く瞳で
風を追い越そうと駆け抜けていた君を、
時にはつまづき傷つきながらも、
いつもすぐに立ち上がって
ふたたび走り出した君の姿を、
僕は今も誇りに思うよ。
君からしてみれば、
今の僕の姿は
想像もできないかもしれない。
もしかしたら、
君は今の僕を見たら
がっかりしてしまうかもしれないね。
君は、
夢はすべてかなうと信じている。
君は、
壁はすべて乗り越えられると信じている。
君は、
楽しい時はすべて永遠だと信じている。
僕は、
そんな君をうらやましく思う。
僕は、
君がいつまでも
君のままでいてくれたらと思う。
そうすれば今の僕は、
もう少し違う僕になっていたのかも。
どうか、君の街に沈む夕日の色を
胸に焼きつけてください。
どうか、友の優しい笑顔を
胸に焼きつけてください。
どうか、抱いている大きな夢を
胸に焼きつけてください。
君のすべてが、
僕のすべてにつながるから。
では、また手紙を書きます。