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羽ばたく小鳥は猫とゆく  作者: 久遠 聖
冬の里

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生まれた時どんな感じ?


ヒバリの卵

シエルは小さく頷き、ヒバリを見守るように目を細める。その視線だけで、皆の緊張が少し和らいだように感じられる。

 アルヴィンが首を傾げながら、「え、ちょ、どういうことだ?」とヒバリを見ると、シエルはまだ小声で、「ヒバリの中、青と緑、緑、黒の玉がある…」と呟くだけ。


その瞬間、シェリルの目がパッと見開かれ、「卵三つ!?…なるほど、そういうことね」と即座に理解する。


おばあちゃんたちはにっこり笑って、「おやまぁ、おおしごとだねぇ」と感慨深げに頷き、「そうだねぇ」と静かに準備や手順の話を始める。


アルヴィンは状況を呑み込みかねて、「え、卵三つって…ヒバリ、大変じゃないか…!?」と慌てながらも、シエルの目の鋭さに少しだけ感心している様子。


ヒバリは少し恥ずかしそうに、「まぁ…頼りになるのはみんなだから」と肩をすくめる。


シエルはただじーっとヒバリを見つめ、青と緑、黄緑、黒の小さな命を確かめるように視線を動かしていた。


 シエルはヒバリの中の卵を見つめながら、静かに、でも確信めいた声で呟く。


「多分、体が弱い子いるよ」


その言葉に、一瞬、場が静まり返る。シェリルは眉をひそめて、「ふふ、やっぱりね…体格と魔力のバランスからして、そうなるだろうとは思っていたけど」と頷く。


おばあちゃんたちは目を細めて微笑み、「それはまた、大変なお仕事だねぇ。でも、無理はさせないから安心してね」と優しく声をかける。


アルヴィンはヒバリの肩を叩き、「そりゃ…一筋縄じゃいかないな。でも、俺たちで支えるしかねぇな」と少し緊張気味に言う。


小さく頷きながらも、誇らしげに胸を張る。「よし、任せろ。誰よりも守る」


シエルは静かに微笑み、羽の中の温もりを感じながら、まだ小さな命の成長を想像して目を細める。



シェリル「で、シエル?見たのはそれだけ?ほかはない?無いわよね?ないって言って??」

口ごもりながら

「ぇーっと…青緑の子がちょっと光が弱い、その代わり他の二つが守るようにクルクル周りわ回ってて、魔力とか、偏らないようにしてる?感じ…」


 シェリルは目を細め、頷きながら少し笑む。「なるほど…ちゃんとバランスとってるのね。賢い子たちだわ。」


おばあちゃんたちも「まぁ、さすがシエル。目が良いだけじゃなくて、ちゃんと見抜いてるのねぇ」と感心する。


アルヴィンは眉をひそめつつも、「光の強さが偏ると、卵の成長にも影響するんだよな…シエル、しっかり観察してくれよ」と声をかける。


ヒバリは少し誇らしげに胸を張りながら、「なら安心だ。俺もこの卵たちのために全力を尽くす」と言う。


シエルは小さくうなずき、目を輝かせながらヒバリの温もりに触れつつ、「この子たち、ちゃんと守ってあげたい」と心の中で誓う。


空気は少し和やかになりつつも、これから始まる育みの日々の重みを、誰もが胸に感じていた。


 シエルは小さな手でそっと羽を掴むと、無意識に1枚抜いた。銀色に光るその羽は、彼女自身の魔力の残りを補うためのもの。


抜いた瞬間、軽やかな風が羽先から流れ、卵たちの周りを包むように魔力が巡る。小鳥は気づかぬうちに、守るべき存在に力を注いでいたのだ。


ヒバリがそっと横で見守り、アルヴィンも「あぁ…そうか、これで魔力を補ってるのか」と理解する。


シェリルは少し微笑みながら、「銀の羽…大事に使うのよ。無理は禁物」と声をかける。


シエルはヒバリの中の卵をじっと見つめ、無意識に白銀の羽を1枚そっと抜く。手にした羽は微かに光を帯び、まるで生きているかのように柔らかく暖かい。


「…これで、少しでも力になれば…」


小鳥の指先から魔力が羽を伝い、ヒバリの中の卵へと流れ込む。銀色の羽は再生の象徴――足りなかった魔力を補い、卵たちを守る光となる。


ヒバリはその瞬間、目を細めて微笑む。「シエル…ありがとう…」と、言葉にしなくても伝わる温もりを感じながら、卵たちの未来をそっと想う。


周囲は静かで、ただ小鳥とヒバリの間に流れる、言葉を超えた信頼と絆の時間だけがあった。

小鳥は自分の行動にまだ気づいていない。ただ、守るべきものを守るための本能に従い、羽を差し出していた――それは無言の愛情表現でもあり、未来への祈りでもあった。

天使を想像してくれ

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