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羽ばたく小鳥は猫とゆく  作者: 久遠 聖
冬の里

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36 冬の里 義手

義手の制作工程全部消えた悲しみ…早いって?マジカル(ファンタジー)だからだよ!あと冬でやる事ねェ!!

素材集めに3-5日

採寸調整に3日

装着、確認調整に一日

冬の朝、薄氷が張った里への道を、シュバルツは義手制作の素材を積んだ小さなそりとともに歩く。

職人との打ち合わせで、必要な素材のリストは長い。金属の板、魔石、特殊強化木材、血の代わりに流れる魔力回路用の結晶、液体――すべてギルド経由で手配したものだ。


工房に着くと、暖炉の火が冷えた体を温める。

職人は作業台に素材を並べ、確認をし、黙々と作業を始めた。

シュバルツは椅子に腰かけ、腕を軽く振って血流を促す。右腕は肘から先が無く、義手取り付けへの準備段階だ。


 骨格の制作

まず左腕の採寸をして右腕と差異が少ないように金属フレームを作る。

 親方「お前さん、腕を無くす前は右で武器を扱ってたか?」

「あぁ」

 親方「なら、筋肉量も違ったろう、強化フレームの追加だな…」

 

シュバルツの腕の残り部分にフィットするよう、肘の角度や関節の可動域を計算しながら、微妙に曲がる関節を組み込む。

「ここが正確でないと、動きが硬くなる」職人の声が低く響く。


金属の板と木材を溶接・接合し、仮組み。

義手の重さやバランスをシュバルツ自身に確認させる。

「う…重いな…」

若手「そりゃ、そうですよ、まだちゃんとはめ込むベルトや補助機構ないんですから

 でもそれ、普通の重さなので、そのまま右腕に当ててください」

 そう言いながら若手は採寸をメモして行く

若手「はい、終わりです!腕預かりますね。

 次つける時はベルトや魔石が着いた状態なんでめっちゃ痛いっすよ」そう言いながら自らの左手を振る若手。


 この若手の職人は製作途中の事故で左手の小指、薬指、中指の3本を根元から無くしてるため魔石付きの簡易義指をつけている。魔石の大きさは5mmにも満たない。

 

「実体験からの感想か?」

 若手「そんな感じッス、魔石の大きさで痛みが違うので、多分黒さんは診療の所で試着ですね!こーんな小石程度でものたうち回る痛みなんで!」


シュバルツは連絡があるまでシエルと一緒に里のことや飛行訓練を見たりしながら時間を潰していた…


その間の工房では…


 冬の朝、工房は薪ストーブの熱で少し温かい。

木片や金属の匂い、鍛冶の金属音が静かに響く中、作業員たちは黙々と義手の部品を組み上げていた。


「やっぱさー、名前あった方が愛着わかね?」

片手に金槌を持った若い職人が、半ば独り言のように呟く。


「なんの?」

先輩の職人が眉をひそめながら返す。


「いや、黒の義手だよ」

若手は黒光りする義手を指さす。シュバルツ用の義手、あの魔力を帯びた黒い塊だ。


親方は軽く頷き、「まぁ、あの魔石自体、うちの里から出てるしな」と淡々と答える。


「そう、それ。ほかの魔石はほぼ無反応だったのに、あの魔石だけ片付けても、片付けても出てくるからさ。親方がもう諦めて『ありがたく…使わせていただきます…』って長老に報告してたよなぁー」


黒い魔石は、5〜7cmほどの小さな塊。だが、中にはかすかな意思が宿っているようで、工房中の誰もがその力に少し緊張する。

長老のみが何処で採れたか知ってる魔石の一部が、こうして義手に組み込まれる――その重みと責任を、作業員たちは無言で感じ取る。


「……動くんだろうな、これ」

熟練職人が呟くと、若手が小さく笑った。

「動くどころか、腕ごと持ってかれそうだぜ」

「動かなくっても、良いように調整するんじゃないっすかー?」「黙れ裁縫係」 「そうだぞ、裁縫係」「針から目を離してまた指にさすなよ、裁縫係」

 ひっでぇー!とからかう先輩たち。

 

義手の各部に魔石を組み込み、接続部分の調整を確認する。魔力回路を通すたび、内部の微細な振動が手に伝わる。

「よし、これで初期調整は完了。あとは装着時の痛みに耐えるのみだな」

親方はそう言って、黒い義手を慎重に箱に収める。


冬の光が工房に差し込み、黒光りの義手はわずかに赤みを帯びる。

作業員たちはそれを見つめ、無言のうちに「頼むぞ」と心の中で呼びかけた。


移動して診療する場所へ

義手の最終調整、外れにくいようにするガードとベルト「補助として、体までベルト伸ばしたっス、あとは日常生活とかで改良して欲しかったらいつでも言ってください。これ元々シエルからのオーダーなんで、カバンも取り付けられるッス。」


いよいよ本体への装着。肘から先に義手を押し付ける。

装着直後、魔力が残された腕の神経を介して接続される。

瞬間――痛みが全身に駆け巡る。

 骨が軋み、関節が悲鳴を上げ、内臓まで引き攣るような感覚。筋肉や腱ではなく、肉体の奥から無理やり引き出されたような刺すような痛み。


「…ッ!!」シュバルツは呻き、目を閉じ、拳を握りしめる。

義手は彼の意思を読み取り、指先をわずかに動かす。


赤く光る魔石。微かに軋む関節。痛みに耐える身体。

それでも、義手は彼の動きを反映し始める。

 

取り付け後、職人とシュバルツは動きの確認を行う。

まだ痛みは残る。だが右腕は確かに自分のものとして機能している。

シュバルツは義手を握りしめ、赤く光る魔石をじっと見つめた。


  

シュバルツは拳をぎゅっと握る。魔石が意思を持ち、彼の感覚を試すように反応する。

魔力が神経の代わりに流れ込み、幻痛が腕を駆け抜ける。

血管も筋も無いのに、腕が焼かれるような感覚。だが止まるわけにはいかない。



取り付け後、職人とシュバルツは動きの確認を行う。

確認、調整、確認、調整その繰り返しをして行く


 木材と金属の骨格に、身体強化魔法を重ねる。

筋肉の代わりに魔力繊維を張り巡らせ、握力・跳躍力・剣速を向上させる。

「これで人間の限界を超えた動きが可能になる」職人が呟く。

義手の表面は磨かれ、関節が滑らかに動くかテストされる。

シュバルツは少し動かして、感覚を確かめる。痛みと引き換えに、右腕が“生きている”と感じられる瞬間だ。


だが、義手の出力は想像以上だ。以前の右腕に比べ、初速が格段に早い。剣を振り下ろす動作ひとつに、以前よりも力が乗る。しかし、それに合わせて身体全体をコントロールするにはまだ慣れが必要だった。


「……感覚は掴める……けど……腕、速すぎるな」


魔石が内部で微かに光り、僅かな振動を伝える。義手はまだ安定稼働段階で、人間性や精神には影響しない。それでも初めての感覚に、シュバルツは筋肉をぎゅっと固め、呼吸を整えながら一振り、もう一振りと慎重に動かす。


里の職人は少し離れた位置で観察し、時折声をかける。

若手「力の加減は最初は難しいですが、使っているうちに身体が覚えます」


シュバルツは無言で頷き、痛みをかみしめながらも、義手の反応に合わせて身体を微調整する。

この初速の速さに慣れるまでには、もう少し時間がかかるだろう。


まだ痛みは残る。だが右腕は確かに自分のものとして機能している。

シュバルツは義手を握りしめ、隙間から盛れる赤い光をじっと見つめた。

尺骨と橈骨の間の骨格フレームの隙間に魔石があるよー、研磨して粉になったり砕けた部分は魔力液体として内部に入ってるー。肘当てとベルトはクロス固定です。


シエルが旅の途中で言ってたベルトここで追加

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