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私が恋した死神さん  作者: 鈴星
死神さんのお仕事
4/5

三人目

「うちの旦那はいつまで生きますか?」

「どうして、そんな事を?」

「ずっと我慢してたんです。もう限界なんです。離婚したいんですが、もうすぐ死ぬならそれまで我慢しようと思って・・・。だって今まで我慢したんですよ。それなのに何にも貰えないなんて許せないじゃないですか?どれだけ尽くしてきたかわかりますか?専業主婦って大変なんです。家のことはやって当然。子どもたちのこともやって当然。旦那の面倒もやって当然。それなのに好きな物も買えず、この苦労わかりますか?」

「それは大変でしたね。」

「大変って一言で片付けないでもらえますか?もう本当に耐えられないくらいなんですよ。それでどうですか?旦那はいつ死にます?」

「うーん、当分死なない感じですねぇ。」

「えっ。そうなんですか。わかりました。今すぐ離婚します。」


「いいんですか?あの人の旦那さんもうすぐ死にますよね。」

「いいんだよ。借金まみれの旦那が死んでもお金は入ってこないからね。離婚して正解だろ。」

「意外と優しいんですね。」

「意外とって何だよ。意外とって。ふん!」

膨らんだ頬が微かに微笑んだのを私は見逃さなかった。

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