『長ロール(コッペパン)サンド』
昨日はお見舞いやあたたかい励ましのお言葉、ありがとうございました。
森の中にぽっかりと空いた広場でむさ苦しい男たちに囲まれた【ぼくちゃん】
そしてその場には大好きな“まま”と“ぱぱ”もいて、まま手作りの弁当を広げている。
「このパンは珍しいですな。
これはフェリア様のオリジナルですか?」
ダグルが聞いているのはロールパンの生地で細長く作った(コッペパン?)である。
「いえ?以前にどこかで見たものを思い出して作ったものよ。
これならたくさん具がはさめるでしょ?」
【ぼくちゃん】が頬張っているのはベビーリーフとハンバーグがはさまれている。
それをさも美味しそうに咀嚼していた。
マティアスはシンプルにポテトサラダをはさんだもの、オフェーリアはスプラウトと幾重にも折り畳んだハムにマヨネーズをかけた長ロールサンドだ。
他には千切りしたキャベツを炒めてカレー粉で味付けしたものとソーセージをはさんだもの。
同じソーセージでもパンにカラシバターをたっぷりと塗ったものにはさんでケチャプをかけたもの。
スプラウトと白身魚のフライにたっぷりのタルタルソースをかけてパンにはさんだもの。
繊細なレースのようなレタスとホロホロ鳥のから揚げをはさんだもの。
オークカツサンドはカラシの効いた大人の味だ。
あとはきゅうりと刻んだゆで卵をマヨネーズで和えたものをはさんだサンド。
オムレツをはさんだサンド。
【ぼくちゃん】など両手に持ちながらも他のサンドに目移りしてキョロキョロしている。
「【ぼくちゃん】そんなに焦らなくってもなくなったりしないわ。
まだいくらでもあるのよ」
オフェーリアの異空間収納にはまだまだたくさんの長ロール(コッペパン)サンドが収まっている。
そして【ぼくちゃん】は知らないが、この後デザートのシュークリームが待っているのだ。