『ダンジョン、浅層』
昨日は急に休載して申し訳ございませんでした。
全身麻酔での手術でしたが日帰り入院とのことでしたので甘く見ておりましたところ、血圧が下がらずなかなか帰ってこれず、あわやお泊りになるかと震え上がりました。
結果ギリギリ帰ってこれましたが今度はフラフラで頭も回らす、皆様にはご心配をおかけしました。
防具一式が出来上がるのを待って、親子?3人とダグルたち【ぼくちゃん】のお世話係はダンジョン探索に出かけた。
これは“攻略”ではなく“探索”であって、無理に攻略は行わない。むしろオフェーリアにとってはピクニックのようなもので、お弁当を持ってのお出かけなのだ。
「しばらく来てなかったけど……変わった?」
「そうか、フェリアはあれから初めてだったか。
ここは“変化”するダンジョンなんだよ」
そう言われてみると思い当たることがある。
普通ダンジョンとは不変なものだがごくたまに一定の期間を経ると様変わりするものがある。ここは半年でそうなるようで、以前オフェーリアが入った時よりも全体に、特に浅層は難易度が上がっているそうだ。
「そうなんだ。
じゃあ、楽しめるかな?」
だが気になることもある。
「ねえ、前に【ぼくちゃん】がいた階層はどうなっているの?」
もうあそこで暮らすことはないかもしれないが、一応【ぼくちゃん】の故郷なのだ。
「あそこはあのまま少し下に移動したよ。
まったくの新しい景色に変わるところが多いけど、移動して残ってるところもあるんだ。
まったく不思議だよ。こんなときは『ダンジョンには意思がある』って言うのを納得するね」
「ああ、そう言えば昔そんなことを聞いたことがあるわ」
「なので今日のピクニックは3層でするよ。
あそこならそれなりに気を抜いても大丈夫だから。4〜5層は沼地が多くてね、湿気がすごいんだ」
それとそれなりに虫系魔獣が多いらしい。
総じてそれらは見た目もそれなりらしくて、その近くで食事するのは少々問題があるだろうとのこと。主にフェリアへの配慮のようだ。
だがフェリアは薬の材料となるヒルのようなものから海に生息するゴカイのような蟲まで平気で手掴みすることができるのだが。