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『冒険の再開』

 オフェーリアは3日間、【ぼくちゃん】やマティアスと一緒にいることで身体も心もリフレッシュすることができた。

 ただただ普通の営みの3日間、それに引き続いて【ツブネラアロン】の入手のために声をかけていたあちこちに顔を出して進捗状況を確認して、次は色々な町で色々な物品を購入して回り、調理して異空間収納のストックを増やした。

 これには【ぼくちゃん】もダグルの手を借りて、不器用ながらもお手伝いする。その気持ちがオフェーリアはとても嬉しかった。



「行くのか」


「うん、様子見しながら先に進むつもり」


「気をつけて」


 今までと違って寒さと雪という過酷な状況に、マティアスは心配でたまらない。

 これは自身が寒さに弱いことがあるので余計に心配してしまうのだ。

 それでもオフェーリアはマティアスを抱きしめて次に【ぼくちゃん】を抱きしめて、7日前に出奔してきた国境の町に近い森の中に転移する。

 ここからは本当にまわりの様子を見ながら【飛行】することになる。



 国境から直近の地域は、たった7日でずいぶん様変わりしていた。

 まずは気温が上がり、すっかり春めいていた。

 それにより急激に雪解けが進んで街道ももう少しで開通しそうだ。


「これなら飛竜便の再開も近いかしら。

 でももし顔見知りの乗務員に会ったら、寒気の中の移動距離をごまかしきれないかもね」


 色々思い悩むことは多い。ただオフェーリアは楽しんでいこうと思っていた。



 なので。

 無理しない程度の速度で【飛行】し、人目につかない森の奥にゲルを出して野営する。

 この時、朝になって外に出てみると結界の向こうに激突死した魔獣が山になっていた。

 これは彼らも思いがけない寒気で飢えていたのだろう。

 ここらで見かけないゲルを獲物と認識して襲撃してきたのだろうが、そのほとんどが自身の速度と重量によって頭部もしくは頸部を損傷し、死を迎えていた。

 結果オフェーリアは何ひとつ手を下すことなく魔獣の素材を手に入れることになったのだ。




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