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『会議』

 ジョーンズと冒険者たちが新たに連れてきたのは10名を越えた。

 前日と同じように受け入れ順に温かい食事を与えて部屋をあてがう。部屋はなるべく相部屋にして受け入れ人数を増やすようにした。

 女将たちも自分たちのプライベートな場所を解放することにし、特に親しいボンズたちや町長たちを受け入れた。

 もちろんオフェーリアは裏口を出てすぐの中庭にゲルを設置している。



「まだ増えそう?」


 今オフェーリアは主人と女将と共にジョーンズを前にしている。


「ああ、その気になればキリがない。

 ……だがな」


 彼の言いたいことはわかる。

 どれほど言葉を飾っても選別しているには変わりない。そしてそれはこの宿に限っては“命“を拾い上げることになるだろうことを。


「ご主人、女将さん、ジョーンズ。

 わたしから提供があるの。

 少々強引かもしれないけど目一杯避難民を受け入れてそのあと入り口の扉を閉じてしまいましょう。隙間風が入らないように板を打ちつけてここを守るのよ」


 主人と女将はよくわからないようだがジョーンズはハッとしてオフェーリアを見た。

 そして見る見るその表情が険しくなっていく。


「ジョーンズ、どうしたんだい?」


 女将は戸惑うばかりだ。


「……今はまだ落ち着いているが、この先はわからないってことだな」


 ずいぶんと控えめな言い方だがどうやら主人の方は気づいたようだ。


「避難民を受け入れている俺らのようなところは、食料があると思われて襲われる可能性があるということだな?」


「そうよ、とくにここには現実にあるからね。

 自衛も必要だよ。

 裏口の方は表の扉を封鎖するタイミングで結界を張るよ」


 実は今も緩い結界が張ってある。

 中庭伝いに侵入されたら堪らないからだ。


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