『宴会(調理)』
第四層の草原には臨時の野営地ができていた。
あの後マティアスに現状を説明して、今夜はここで野営をし宴会をしようということになったのだ。
まずはオフェーリアが結界石を使って結界を張る。そこに30名近い傭兵たちは、まずは思い思いの場所に寝床を作り始めた。
オフェーリアはゲルを出してそのあとは宴会のための料理に取り掛かる。
ダグルたちにマティアス【ぼくちゃん】までが椅子やテーブルの準備をしてそのあと料理の下ごしらえを手伝ってくれる。特にマティアスは慣れたものだ。
「今日は何を作るんだ?」
マティアスは玉ねぎを薄切りにしている。
「ん〜
今回は人数が多いからね。
具沢山スープはベーシックなものにするつもり。
あと肉類はストックから色々出していくよ」
それでも足らないと思ったのだろう。
おもむろに取り出したコカトリスのもも肉を適当な大きさにカットしていく。
ある程度スープに目処がついたらそれにオフェーリア特製のから揚げ粉をまぶして揚げていくつもりだ。
いくつもの魔導コンロを使ってダグルやマティアスを顎で使い、夕餉の支度をしているオフェーリアは楽しそうだ。
具沢山スープにはみじん切りにした玉ねぎが融け混んでいて甘味がでている。
小ぶりのジャガイモが丸ごと入っていて食べ応えがある。そして出汁の代わりに入れているベーコンはフォレストボアのバラ肉を使って作られた特製ベーコンだ。
それがオフェーリアでは一口で食べられないほどの大きさでゴロゴロ入っている。
そのすべての食材から出た旨味を吸ったのがショートパスタだ。
鍋の中を覗いた【ぼくちゃん】がはしゃいでいた。




