表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
494/617

『飛竜便4』

 西の空が夕焼けで茜色に染まる頃、飛竜便は目的地のトルキーアに到着した。


「本日はご乗車、ありがとうございました」


 いち早く客車のドアを開け外に出た出た職員が、ていねいな挨拶をして乗客を見送る。

 オフェーリアの番になって彼は言った。


「乗り継ぎのお客様はご足労おかけしますがこの後事務所にお願いします」


 どうやらこの後すぐに明日の予約を行うようだ。



 飛竜便に同乗していた職員に案内されて、停留所の事務所にやって来たオフェーリアは昨日と同じように大きなテーブルの前にやってきていた。

 そこに、あの後もらってきた大きな地図を広げた。

 これはこの旅の間のオフェーリアの行動地図になる。


「明日は隣国【サイベラ】の王都ベルダリオに参ります。

 料金は金貨5枚になりますので、今日と同じように乗車の際にお支払い下さい。

 それともしよろしければ今宵の宿をご紹介しますがいかがなさいますか?」


 至れり尽くせりである。

 何しろ辺境のバロアまでの運賃は飛竜便側にとってかなりの利益なるのだ。

 もちろんオフェーリアは即答でお願いし、昨日と同じように予約票にサインして事務所をあとにした。




「ただいま。

 今日はこちらは雨なのね」


 オフェーリアが転移してきたのはもちろん愛する夫と【ぼくちゃん】のいるダンジョン村のゲルだ。


「あら?

 今日は【ぼくちゃん】はダンジョンかしら」


「おかえり。そうなんだ。

 ダグルたちと朝から弁当持ちで行ってる。

 俺はこの通り、山盛りの書類に阻まれて、一緒にいけなかったがな」


 マティアスは少々ご機嫌ななめのようだ。


「では、ふたりで迎えに行きましょうか」


 大義名分?ができたマティアスはそそくさと軽鎧を着け始めた。相変わらずオフェーリアの掌の上である。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ