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『マリーの逃亡』

「ほほう、逃げてきたのか。

 相変わらず、なかなか図太いね」


 オフェーリアはマリーの所業に感心しきりである。

 興味を惹かれた彼女はこのまま成り行きを観察することにした。


「案外すばしっこいのね」


 今、マリーを追ってきているのは3人、彼らはもちろんカタギではない。

 マリーは一応商品なので手荒な事はしないように言われているが、それが彼女の方に幸いしたようだ。

 押さえつけられそうになったマリーが振り上げた足が、たまたま前にいた男の目に当たり、ひるんだ他の男たちを振り切って駆け出したのだ。

 そうなるとマリーはすばしっこい。

 森の中を木々の間を縫うように走り次第に追手との距離を開けていく。


「んん〜、逃げ切れるか?」


 追手の男たちはおそらく酒が入っているのだろう。

 徐々に足元が覚束なくなってきたものもいる。

 そんななか、マリーはただ助かりたい一心で駆け続けていた。


「ふーん、これは偶然かそうでないのか……

 ひょっとして追い込んでいる?」


 上から見ていると見えてくるものがある。

 今まで対峙していたのは3名だがその他、2方向から迫ってくるものがいる。

 オフェーリアの探査では双方ともに人間が2人ずつ、まるでマリーが向かう方向に追い立てているように見えた。


「この先って、けっこうな数の魔獣がいるんじゃないの」


 なるほど、確保できれば良し、ダメだったとしても魔獣が跡形もなく処分してくれる。

 何ともソツのないことだ。


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