表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
161/617

『冒険者登録』

「ふむ、この東亜大陸の文字ではございませんな」


 わかりきったことを勿体ぶって言われ、カチンときたゲルルートだった。

 わざわざ連れてきた爺だが使えない。


「こちらの方は隣の大陸から来たそうだ」


「はい、つい最近渡ってきました」


 隣の大陸の王族の姫君が、我が国の王族に嫁いでくると聞いていたゲルルートは目の前の少女はその随行者なのかもしれないと思い至った。


「悪いが俺たちにはこの文字は翻訳できない。

 今回は初めての冒険者登録と言う形になるが、悪いな」


「いいえ、最初からそのつもりでしたから。

 え……っと」


 差し出された申し込みの用紙(羊皮紙)に、ちゃんと東亜大陸共通語で書き込んでいった。

 それはゆっくりだがとても丁寧な文字だ。


「名前はフェリア。

 年齢は……空欄か。

 いや、書きたくない事は書かなくてもいいんだ」


 ギルド登録は、それだけは万国共通なようだ。

 オフェーリアは前回の登録を思い出してペンを進めた。


「あ、できたらここ、職種や得意な技何かを書いてもらえば、それに合った依頼を勧めることが出来る」


 そう、そんなことも言っていた。

 もうあまりに昔のことなのですっかり忘れていたオフェーリアは、思わずクスリと笑ってしまう。


「あちらでしていた職種がこちらでも通用するのかしら?

 私は元々冒険者ではないのだけど」


 正直に書くべきなのか悩んでいると、気づくと3人が揃って覗き込んでいた。


「向こうでは最初は商業ギルドに登録したんです。

 今回は魔獣の素材を買い取ってもらいたくて、なので手っ取り早いこちらの方を選んだわけです」


 もちろん、見るからに物理攻撃職には見えないオフェーリアだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ