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『欲しかった素材』

【ベルベットモンキー】とは何種類かいる、毛皮の衣服を作るための素材のひとつだ。

 これは他の長毛の素材と違ってベルベットのように短毛で、かつすばらしい手触りのため、富裕層の婦人たち羨望の的の素材なのだ。

 何を隠そうオフェーリアも、このベルベットモンキーの外套が欲しくてたまらなかったのだが、中々手に入れることが出来なかった品。

 そりゃあ、目の色も変わる。

 オフェーリアの中では1匹も逃すべからずと、いつに増して【血抜き】のキレが際立っていた。


「じゃあ俺はあいつらを追ってきている奴を殺るとするか」


 マティアスがその人間離れした身体能力で巨大樹の枝に飛び上がる。

 そしてベルベットモンキーをやり過ごした後現れた魔獣【デフトモント】に対峙した。


「おお、ずいぶん育ってるじゃないか!

 こいつは美味そうだ」


【デフトモント】とは虎の身体に蝙蝠の羽がくっついたような奇妙な姿をしている。

 その毛皮もまあまあの値で売れるが、何よりもその肉が見かけによらず美味なのだ。

 全長5mのそれの、首を一閃したマティアスの腕はA級冒険者の域を超えている。

 そのマティアスも驚いたのは、原則単体で行動するデフトモントが、彼が屠った個体の後を追うようにもう一頭近づいてきた事だ。

 これは全長が8mもある、超巨大な上位種かもしれない。


「チッ、飛び道具のない俺には少々厄介な獲物だな。

 おいフェリア、ちょっと手伝ってくれ!」


 視界に入ったベルベットモンキーをすべて倒したオフェーリアは、その骸をアイテムバッグに収納しているところだった。

 マティアスに声を掛けられて、チラリとそちらを見たのち、何のアクションを起こす事なく【血抜き】を使う。

 対象のデフトモントはいきなり見えない壁にぶち当たったかのように停止し、地面に落下した。


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