部屋決め
「……」
部屋の中は思っていたよりも綺麗だった。一つ問題が
あるとすれば、そこら中にブラやらパンツやらが落ち
ている事くらいだ。
まあ、俺からして見れば死活問題何だが。
「お茶どうぞ〜」
その下着達の持ち主が気を遣ったのか、お盆の上に乗
せてあった湯飲みを俺の前に出す。
コイツ、何も入れて無いだろうな…
「神道君、ペンタンさん」
「…何だよ」
「なんじゃ?」
「先程紹介するのを忘れていましたけど、彼女は」
「栗魅夜愛で〜す」
愛はクルミの紹介を遮る様に言った。
…やはりコイツも同類か。
クルミは自分が話していたのにも関わらず、愛が自己
紹介をした事に不満を感じているのか、頬をプクーと
膨らませる。
「もうっ、私が紹介してあげてたのに、どうして口を
挟むんですかっ」
お前がそれを言う権利は絶対に無いぞ。
「いや、普通自己紹介くらい自分でするっしょ」
ここのセリフだけを見れば案外まともな人の様にも見
えるが、忘れないで欲しい。彼女が今下着エプロンで
俺の前にいる事を。
「部屋分けはどうするんじゃ?」
相変わらずのマイペースでペンタンが愛に聞く。
「ウチはどこでも良いよ。ここ家だから」
愛はドヤ顔しながら言う。
別に上手くも面白くもねぇよ。
「むむ、お主中々やるのぉ…」
なに言ってんだお前。こんなの小学生でも普通に浮か
ぶぞ。てか、お前歳いくつだよ。
「何だがお腹空きましたね」
空いてねぇよ、てか、急に話変えようとすんなよ。
「えっとねぇ、部屋は三つあるからぁ…」
お前結構強引だな。もっと普通に話戻せよ。
「一人分足りないね」
愛は淡々と告げた。
…やめてくれ。
「そうなると、どこかの部屋に二人入る事になります
ね」
やめろ、ピンポイントでそう言う事言うな。
「そうか。では誰が神道と一緒の部屋になるのだ?」
「何でそうなるんだよ、別に女二人で同じ部屋になれ
ば良いだろ」
俺が犠牲になる事前提に話を進めようとすんな。
「ジャンケンでよくね?」
お前もやんのかよ?!?!
「分かりました」
「うむ、良いじゃろう」
「勝手に話を進めんな!!!」
三人が俺の事を鋭く睨んでくる。
「「「黙れ」」」
「……」
何で? 何で俺睨まれなくちゃいけないの? おかし
くない?
「「「…ポンッ!!!!」」」
三人は同時にチョキを出した。
いや、急に大声出すのやめてくれない? めっちゃビ
クッてなったから。てか、お前ら仲良過ぎね?
「「「…ポンッ!!! ポンッ!!! ポンッ!!!
ポンッ!!!!」」」
三人は同時にチョキを出し続けた。
何でそんなにチョキばっか出すんだよ。チョキ大好き
かよ。
結局この、俺にとっては何の得にもならないジャンケンは三時間程続いた。




