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第1部ーweicome

やぁ。

唐突にすまないが動物は好きかい?


ふむ。「基本的に好きだけど中には嫌いな動物もいる」か。

そうはそうだろうね笑

博愛主義者なんてそう居ない。




なぜ僕がこんな事を言ったか。

なんとなく予想はついたんじゃなかろうか!





僕は今、多種の動物達と共にいる。


言葉もちゃんと統一されている世界でね。















☆改めてどうもどうも。

僕は何の動物だと思う?





答えは、ヒトだ。

しかしヒトはこの世界 【アニランド】 では僕一人しか居ない。


そして皆は僕《笠鳴奏(かさなりかなで)》を恐れている。

それは彼らの先祖が伝えたイメージが植えついているからなんだ。




基本的に恐れられるから、僕は家に引き篭もっている。

僕は彼らが大好きなんだ。

面白くて、可愛くて……。

でも…僕を恐れて生活なんてされたら申し訳なくて。

だからなるべく一人で居るようにしてるんだ。


"彼女"を除いて。だが…。



いつもの時間。

Nairunないるんから荷物が届く時間帯である

午前10時。


インターホンが鳴る

印鑑を持って僕は玄関へ駆けていった。


「どうもどうもアメショーのチロちゃんだヨ☆」


しかしこの猫。チロは違う。

僕がヒトであるのを知っていても尚、接触を望むんだ。


「また君か、本当にお届けものかと思ったじゃないか。」

「それで今日は何が目的なんだい?」


基本彼女は何かしらを求めて僕の家に訪れる。

「あはぁー、見透かされてたかー笑」

「いや、どうもこの季節になると体がダルくてね〜…」


全てを察した。

チロは、彼女は避暑地を求めて僕の家に訪れた。

幸いにも僕の家はエアコンが付いている物件。

猫の種族故に暑いのは苦手らしい。


「なら上がっていいからリビングに居てくれるかな?」



そういって僕は手に持っていた印鑑を机の上に置き、風呂場へ向かった。

普段なら湯を張るのが、風呂場の正しいと言えば語弊があるかもしれないが使い方だろう。


「ありがとう!」


(チロのために水風呂を張ってあげよう)

湯を張るほど時間もかからないからすぐだろう。

それまで時間を潰す相手をしていよう。



「ところで、もし僕が君を招き入れなかったらどうするつもりだったんだい?」


手渡した水を飲み終え、一息をついたのに彼女は口を開いた。


「どうしたんだろうね、もとより私ってば貴方を信じきってるからそんなことは考えていなかったよ笑」


そしてこの猫は恐ろしい言葉を僕に向ける。

そういうヒトを落とすような言葉を使えるなんて思わなかった。

しかし、確かにそう。

実を言うと、僕は彼女を心を開いて話せる唯一の相手だと思い込んでる。


「たまにはちゃんと考えて行動しないと危ないよ?」


~~~~♪♪



水が張れたようだ。


「少し風呂場に行ってくる、どうやら給湯器が僕を呼んでるらしい笑」


「いってらっしゃーい」


なぁんてのは建前で、彼女のためを思って着るものや拭くものを用意する口実だ。

準備は万端だろう。


リビングに戻り、彼女に声をかけようとする。

だがやめた。



彼女は丸まって気持ち良さそうに眠っているじゃないか。

それに喋っていると時間の経過もあっという間だ。

もうそろそろ時計の針は12時を刺そうとしていた。


ざっとお昼ご飯を作り終え、いい匂いが部屋に立ち込める。

彼女の目は一瞬にして開き、飛び起きた。


「おはよー。気持ち良さそうに寝てたから起こせなかったよ笑」


彼女はなにも言わずに机の前にある椅子に座った。

もう意図が読めるようになってきたよ笑

僕もいただくとしよう!

静かに両手を合わせる。


さっそく焼き魚に食いつこうとしていた彼女は顔を魚から遠ざけ、手を合わせる。

「ありがとう笑いただきます。」


「いただきます!!」

さすがは猫。魚が好物なのは本当らしい。










笑談をしながら食事をした。

皿が空になるのも早かった。


「ごちそうさまでした。」

「チロ、ちょっと脱衣場おいで」


ちょっと嫌そうな顔をした。

風呂となると熱いから反射的にそんな感じになるのだろう。



「ここで服は脱いでね、それで、ここにタオル置いてるけど面倒くさいならお風呂場で身震いしていいよ」

「でも脱衣場に来るときには体についてる水分は拭ききってきてね!」



多少の注意は促したけど彼女のためだし正直なにされようと別に気にしない笑

「じゃあ僕リビングにいるからなにかあったら呼んで?」


言葉を残し立ち去ろうとするが腕を捕まれた。




「私熱いの嫌だからチェックして…」

しゅんとした顔で小さく呟く。


「じゃあ全部じゃなくてもいいからある程度脱いだら言って?」


「…分かった!」


してお昼ご飯の片付けをしていた。



あそこまで彼女が熱湯を恐れていたとは思いもしなかった。

親、若しくは彼女自身に熱湯によるなにかが植えつけられていたんだろう。

普段あんなにご陽気でぱっsy…


「終わったよー!」



「じゃあ入るよー?いい?」


「いいよー」



いいか!僕は決してやましい人間じゃあないゼ!

そもそも厭らしい人間なら全部脱げって言うと思うんですよぉ僕。


「じゃあそのままお風呂場入ってー。」

そして水に手を濡らす。


「あっっっつ!!!!!?」

なぁんちゃって。

「大丈夫!?!?!??早く冷やしたほうg…」



      \ピチャッ/     



「あっっっ…?冷たい…?」



まさに抱腹絶倒とはこの事。

笑いが止まらない…笑笑笑笑


「嘘だよ笑

チロがあまりに暑そうでしんどそうだったから水風呂張ってたの笑」

「じゃあごゆっくりー!」



そそくさと部屋を出る。

態度こそ明るげに見えるが…

うーんやはり僕にとっては目に毒だね笑

特に外の世界を知らない僕だから。


彼女のように(まぶ)しい太陽にはどうしても目が(くら)んでしまう…

彼女はあんなに明るくて美しいのに、こんな僕と居てはそんな光にもいずれは雲がかかってしまう。



なんて考えている内に彼女の入浴(?)時間は終わったようだ。



「さっぱりした??」


少しムスッとした顔で答える。


「そりゃさっぱりしたけど……ありがとね。ここまでしてくれるなんて思ってなかった…」


どうやら動揺もしているっぽい。












彼女はくるりと一回転してこちらを見る









「感謝のシルシとして、



     カナデ。今からデートしよっか♪」













     つ    づ     く      




投稿していない間隔がとてつもなく空いてしまって申し訳ないです…!

書きたいな。とは思っていたのですがリアルを優先してしまってあまり書くことが出来ずに、時間ができては書き足して、余分なところは削ってを繰り返してゲッシュー(ゲシュタルト)が崩壊しかけましたw


よろしければ次話も投稿されたら読んで頂ければ嬉しいです!

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