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そして、彼女に鎖で繋がれ異世界を旅をする! ?  作者: 村山真悟
第二章 異世界の統治者達
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其の19 創造と精霊

正直、疲れました


いつもなら一人ずつ、登場させていたのですが


話の都合上、四大精霊を一気に登場させる


無謀なことをしました


疲れました………。


それではお楽しみ下さい。


 皆の視線が冷たいと感じながら浩介は周囲を漂う精霊達に視線を向けるとあることに気付いた。


「……気のせいか?それぞれ雰囲気が違うように感じるんだけど、彼女達は個性とかあるんじゃないのか?」


 浩介の質問にセレスは少し驚いた表情を浮かべる。


「指輪の力も使わずよく分かりましたわね……正直、ここまで適正があるとは思いませんでしたわ!?」


 褒められているのか最初の期待値が極端に低かったのかは定かではないが、どうやら浩介の感覚は正しかったらしい。


「この赤い子が積極的で淡い水色の子はしっかり者だな。あと、緑の子は内気だし、白っぽい子は何だか我関せず……こうしてみると全然、性格が違ってるぽいっな」


 それぞれを指差しながら感じた印象を当てはめていく。


「色が違うぐらいしか分からないわよ?」


 目を細めながら浩介の周囲を漂う精霊達を見つめながらも違いが分からないのか首を傾げる。


 けれど、セレスだけは口をポカーンと開けたまま驚いた表情を浮かべているので多分、正解なのだろう。


「その通りですわ……」


 セレスが頷くと皐月もリアも唖然と浩介を見つめる。


「…あんた、どうしたのよ?」


 信じられない様子の皐月に浩介は苦笑いする。


「いや、なんとなくかな。こう、なんて言うかそんな雰囲気を感じるんだよなぁ……」


 上手く説明できないのか浩介は頭をかく。


「ここまで的確に性格を捉えることが出来るのなら、もしかしたら精霊使いの才能があるのかもしれないわね」


 エルズはふふふっと楽しそうに浩介を見つめる。


「…そうですね。これでしたら彼女達の姿を主殿が顕現しても問題ないかもしれません……貴方達は大丈夫?」


 少し考えながらセレスは精霊達に問いかけるとそれぞれが彼女の言葉に反応を示すかのように周囲を飛び回る。


「良いみたいですわね。彼女達も主殿を信用するそうです。自己主張の強い彼女らがここまで信用するのは驚きですわ…本当に主殿は精霊使いの要素があるのかもしれないですわね……」


 精霊使いの要素は……浩介の真逆に近い。


 清廉潔白な芯の強い者、それが精霊を使役する条件であり浩介には間違っても当てはまらない。


 けれど、彼女らはそんな真逆の要素を持つ浩介の感覚に惹かれ、彼女達から信用を得ることに成功していた。


「本当にこの変態に任せて大丈夫なの?」


 心配そうに精霊達を見つめる皐月の言葉に一抹の不安を隠しきれないセレスも自信なげに呟いた。


「わたくしも不安ですが当の本人達が乗り気ですから……知りませんよ?本当に良いの?どんな姿になるのか分からないのよ?」


 彼女らに何度も問いかけるセレスだったが答えは同じらしく、深いため息をつき浩介に指輪を差し出す。


「もう、知りません…では、こちらをお返ししますわ」


 差し出された指輪を手に取り薬指に填める。


 指輪を身に着けた瞬間、浩介の意識に一斉に少女の声が重なり合って聞こえてきた。


〔わぁ~、話が出来るぅ~〕


 ー元気な少女の声が響く……多分、赤い子だ。


〔ちょ、ちょっと黙りなさい!サラちゃん!〕


 ー赤い子をたしなめる声、淡い水色の子だ。


〔よ…よろし…くです〕


 ーこれは緑の子。


〔…………〕


 ー存在は感じるがどこか距離のあるのは白い子。


 浩介の思ってた通りでそれぞれの個性がハッキリしており、意識の中でなかなかの存在感を放っている。


「意識の中で挨拶はお済みになったようですね」


 周囲を見渡しながら精霊達を見つめていた浩介が頷く。


「あぁ、思ってた通りの個性的な子達だな。っで、この子達を顕現するには具体的にどうすれば良いんだ?」


 浩介は意識の中でワイワイと騒がしい彼女達に苦笑しながらセレスを見ると彼女らの声が聞こえているのか彼女も苦笑していた。


 そんな二人を皐月は面白くなさそうに見つめている。


「あらぁ~?セレスに妬いてるのかしらぁ」


 エルズの声に頬を赤くしながら視線を逸らす。


「なに言ってんだか、精霊達を心配してるだけよ!この変態の趣味丸出しの姿だったら可愛そうじゃない!」


 「素直じゃないんだから……」と痴女母娘が微笑む。


 三人のやり取りを横目にセレスは浩介の周囲を浮遊していた精霊達を自分の傍へと呼び戻す。 


「先ずは一人一人の魂名を認識して下さい。そして彼女らの魂名を呟きながら、後はその姿を創造するだけですわ……では、先ずはどの子から?」


 セレスの周囲に集まった精霊達はソワソワとしている。


〔わったしがいちば~ん!〕


 元気の良い声が聞こえ、赤い子らしき精霊が抜け駆けして浩介の顔の前に飛び出してくる。


〔ずるいわ!〕


〔…あっ……いいな〕


〔………〕


 他の精霊達が赤い子に文句を言っているのが聞こえる。


「まぁ、いいよ。じゃあこの子から創造しようか……じゃあ、君の魂名を教えてくれるか?」


 選ばれたことがよほど嬉しかったのか部屋中を飛び回ると浩介の指輪の前でピタリと立ち止まった。


〔わったしはぁ、火属性のサラマンダーだよぉ~!うぅ、たっのしみぃ~!はやく、はやく!〕


 魂名を名乗ったサラマンダーと呼ばれる彼女は今か今かと落ち着きなくソワソワとしている。


「じゃあ、やってみようか。顕現せよ、サラマンダー!」


 指輪から目映い光が放たれ目の前にいた赤い色した精霊が螺旋を描き凝縮されて手のひらサイズの球体へと変化していく。


 球体となった存在は深紅の宝石のようにも見えた。


 ピキッ。


 その深紅の球体にわずかな亀裂が入り隙間から有り得ない物量の炎が渦を巻き、天井へと舞い上がるが、その炎は直ぐに終息し人の姿へと徐々に変化する。


「はじめましてぇ!」


 意識で聞き慣れた元気な少女の声が聞こえた。


 薄らと炎に身を包んだ少女の身長は手のひらサイズで浅黒い肌に深紅の瞳と揃いのボブカットの赤い髪を揺らしながら具現化された姿に満足したのか嬉しそうに浩介の頭に抱きついてきた。


「具現化してくれてありがとぉ!」


 少女の胸が頬に当たり浩介の表情が若干緩む。


「サイテー……」


 その表情を見逃さない皐月の冷たい一言に慌てて少女を優しく撫でながら引き離し少女と視線を合わせる。


「これから宜しくね、サラマンダー」


 優しく微笑みながらサラマンダーに挨拶すると少女はニヘラと可愛らしく浩介に笑いかけてくる。


「サラでいいよぉ~。よろしくねぇ~」


 サラは浩介の手からトコトコと肩まで駆け上がるとチョコンと座り、足をブラブラさせる。


「彼女も容姿には満足したみたいですわね。では主殿、次にまいりましょう」


 セレスの声に淡い水色の子が前に出て来る。


〔わたくしは水属性のウンディーネと申します〕


 サラと比べかなり、落ち着き払った丁寧な挨拶をする。


 この四人の中でリーダー的な存在に感じた。


「じゃあやろうか。顕現せよ、ウンディーネ!」


 サラと同じく手のひらサイズに凝縮されていき水色の球体は浩介の手の中で姿を変えてゆく。


「サラと比べて大人しい変化だな?」


 先程のかなり過剰な出現をしたサラと比べてかなり控え目な変化に徐々に姿を作り上げていくウンディーネがため息混じりに呟く。


「……これが本来の具現化ですわ」


 ウンディーネの言葉に肩に乗っかってるサラに視線を向けると口笛を吹きながら彼女は視線を逸らした。


 徐々に姿が具現化され、水色のベールに包まれた利発そうな少女が恭しくお辞儀をしながら浩介の手のひらに現れた。


「わたくしはウンディーネと申します」


 顔を上げ微笑む彼女の姿は優雅さに満ちていた。


 淡い水色のウェーブがかった肩まで伸びた髪と更に深い藍色をした大きな瞳、透き通るような白い肌がサラとは対照的であった。


「ディーネ!こっち、こっち!」


 サラは横をバシバシ叩き、座るように促してくる。


「まだ、挨拶が終わってないでしょ!あっ……失礼しました。具現化して頂きありがとう御座います。この姿、気に入りましたわ」


 自分の姿に満足するように微笑む。


「それは良かったよ。これからよろしくね」


「はいっ、わかりましたわ」


 可愛らしくお辞儀をする彼女は軽やかに舞い上がり、サラの傍までいくと「もぅ、あんたって子は」とブツブツ文句を言いながら会話を始めだした。


「ね、ねぇリア。この子達の姿まともすぎない?」


 浩介が具現化した二人の精霊を盗み見ながら恍惚とした表情で彼女達を見つめるリアに小声で話しかける。


「そうだねぇ~。可愛いねぇ~。癒やされるねぇ~」


 聴いちゃいなかった。


 浩介の肩に座り楽しげな二人に、あとの精霊達も心なしかソワソワしているように見えた。


「次はこの子ですね」


 セレスが声をかけるとおずおずと浩介の前に出て来る緑色の子が小さな声で恥ずかしげに浩介に語りかけてくる。


〔地属性の……ノ、ノーミードで…す〕


 おずおずと話してはいるが具現化されるのを楽しみにしているのは雰囲気から察することが出来た。


「うん、よろしく。じゃあ、いくよ。顕現せよ、ノーミード」


 緑色の球体に凝縮し淡い光を放つ。


 その凝縮された球体が控え目に渦を巻き、緑色の長い髪をフワッとさせ、少し垂れ目の翡翠色をした瞳を持つ少女が姿を現した。


 両手を後ろでに組んで、モジモジとしながら上目遣いで浩介を恥ずかしそうに見つめていた。


「……ありがと…この姿、うれしい、です」


 余りの可愛さに思わず彼女の頭を撫でる。


 擽ったそうに身体を捩りながら頬を赤らめる。


「ノーミは、頑張ります」


 チョコンとお辞儀をすると宙を舞い、何故か浩介の頭の上に座り込み周囲をキョロキョロと見渡し始める。


「あ~ぁ、ノーミいいなぁ。わたしもそこに座れば良かったぁ~。しっぱいしたぁ~」


 高い場所でご満悦のノーミを見上げながら羨ましそうにサラは立ち上がり自分も行きたそうにしている。


「ノーミは大人しい子だから良いの!サラちゃんがいったらじっと出来ないでしょ?だから、ここに座ってなさい」


 ディーネが頬を膨らませるサラを宥めながら座らせる。


「最後はこの子なんですが……挨拶できるかしら」


 少し困った表情で最後に残った精霊を見つめる。


 浩介の意識内でも、まだ声を聴いていない白っぽい子を見つめるとスタスタと躊躇なく浩介に近付いてくる。


〔大丈夫…私、風属性、シルフィード…早く顕現して〕


 ぶっきらぼうに魂名を名乗るが、その口調には待ちきれずソワソワしているのをハッキリと感じられて微笑ましかった。。


「うん、わかったよ。じゃあ、顕現せよ、シルフィード」


 白い光が風となり球体を作り上げていく。


 極限まで凝縮された瞬間、温かな風が周囲を包み込み淡い光と共に具現化を始めた。


 白に近い白銀の長い髪、薄らと赤い切れ長の瞳、一番の特徴はエルフ族と同じ長い耳をしていることだった。


 具現化された自分の姿に嬉しそうな表情を浮かべるが浩介とは余り目を合わせようとしない。


「…気に入った…ありがと。シルフィと呼んで」


 言葉数少なめにシルフィはノーミの傍へと飛んでいく。


「これから宜しくな、みんな」


 それぞれが浩介の好きな場所に陣取り笑顔を浮かべる。


「おー!」


「よろしくおねがいいたします」


「…よ…ろ……しく、です」


「うん」


 それぞれの声を聴き満足する浩介だった。


いつも、読んでいただきありがとう御座います。


なかなか、話が進みませんが(;¬_¬)


気長にお待ち下さい。


_(._.)_


今後とも宜しくお願いします。

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